黒木知宏が2022年セ・パ両リーグの順位を大胆予想!

■DeNA打線が猛威を振るい三浦大輔監督の胴上げなるか?

まず、セ・リーグの1位予想は横浜DeNA。佐野恵太選手、宮﨑敏郎選手、牧秀悟選手をはじめ、オースティン選手とソト選手の両外国人が加わった打線の破壊力はリーグ随一。桑原将志選手もキャンプでパワーアップした感があり、移籍の大田泰示選手らも含めて厚みがありますね。投手陣は、昨季故障で戦列を離れていた投手が戻ってきているので、大崩れはしないと思います。 

2位は巨人。投手陣が鍵を握りそうですが、宮崎県の後輩である戸郷翔征投手に期待しています。今季は15勝も目指せると見ていて、彼が軸になって菅野智之投手、山口俊投手らのローテが回転しそう。昨季の後半に失速したのは、投手陣を無理して回したことが原因だと思いますので、普通に回すことができれば安定感は一番。打線も現有戦力でも強力で、新外国人が1人でも本物なら怖い打線です。

3位は東京ヤクルト。昨季は投手起用が巧みで、10勝投手不在でも日本一になりました。ただ、昨年並みにうまくいくかは未知数。奥川恭伸投手は勝ち星を伸ばせると思いますが、奮投した救援陣は昨季の疲れが出るかもしれません。ただ、オスナ&サンタナ両外国人選手も残留し、打線は変わりませんので、Aクラスは固いと見ています。

立浪和義新監督を迎えた中日は4位。キャンプでは緊張感があり、コーチ陣も精力的に動いていた印象です。若手が大化けしそうな予感もあり、打者では3年目の石川昂弥選手、投手では2年目の髙橋宏斗投手に期待します。ブルペン陣ではベテラン・谷元圭介投手の存在も大きく、先発はそろっているので楽しみですが、今季は育成メインになるのではないでしょうか。
 
阪神は、矢野燿大監督の退任発表で、選手のモチベーションに不安を感じて5位に。監督の有終の美を飾ろうと一致団結すれば優勝も狙えますが、逆に不調時には不協和音が出やすい。負けが込んできたときに沈んでしまうことも。投手力が抜群でAクラス候補ですが、その点を考慮しました。
 
6位に挙げた広島は、鈴木誠也選手が抜け、新旧交代の時期なので戦力整備の年かと。主力の菊池涼介選手や西川龍馬選手の頑張りが必要で、投手陣も抑えの栗林良吏投手がいるとはいえ、彼に回す展開をつくれるか、
投打とも苦労しそうなのは確かでしょう。

■今季の目玉は佐々木朗希一択千葉ロッテの悲願の優勝も!

パ・リーグの優勝は千葉ロッテだと見ます。まず投手では、佐々木朗希投手の存在に尽きる。3年目を迎えて体もできてきたし、キャンプでは目の色が違いました。本調子ならバットに当てることも難しいでしょう。今季は一体何勝できるのか、本当にワクワクしています。これから日本球界を代表する投手になることは間違いなく、その足掛かりを築くシーズンになる予感がしています。投手陣の駒がそろい、打線も外国人選手を中心に強力。特に藤岡裕大選手がやりそうですね。今季の優勝候補に推します。

楽天は2位に。昨季は自慢の先発陣が力を出せなかったですが、田中将大投手を中心に強力な先発陣がいるだけに、ブルペンの負担を減らせる。延長12回制に戻る今季はそこが大きいと思います。投手中心に守り勝つ野球が浸透すれば優勝を争えるでしょう。左打者が多いと指摘されますが、楽天の場合は左投手を苦にしない打者ばかりなので、あまり心配はしていません。
 
3位はオリックス。昨季は中嶋聡監督の采配がさえ、試合巧者ぶりが目に付きました。山本由伸投手を中心に投打のバランスがよく、覚醒した杉本裕太郎選手が打線の軸となりましたが、今季は投打ともマークがきつくなる。山本投手の登板日にはエース級を当てず、2勝1敗を狙う戦略を取られると連覇が難しくなると見ています。

福岡ソフトバンクは4位。選手層は厚いですが、新旧交代期でフルシーズン働けない主力もいそう。ベテランに疲れが見えたとき、穴を埋められるかが鍵になりますが、栗原陵矢選手クラスがもっと出てきてほしい。昨季同様に苦しい一年になる気がしています。
 
5位は埼玉西武。髙橋光成投手ら注目の選手はいます。ドラフト1位のルーキー・隅田知一郎投手にも期待したいですが、打撃陣の層がやや薄くなっているのが懸念点。栗山巧選手、中村剛也選手といったベテランを脅かす若手の台頭があまりない。我慢しての育成で、来年以降に向けて下地をつくっていきたいところ。

新庄剛志監督が話題を独占した北海道日本ハムは6位。一挙手一投足に視線が集まる指揮官は珍しく、目が離せません。ただ、選手の経験が不足していて、苦戦は否めない。それでも野村佑希選手、髙濱祐仁選手ら楽しみな若手野手もいますし、チャンスを与えで育てていくのか。とにかく、新庄監督らしい斬新な野球が見られるかもしれません。

解説者 黒木知宏さん 1994年D2位で千葉ロッテ入団。"魂のエース"としてチームを支えた。解説者として活動中。

取材・文=渡辺敏樹

※本インタビューは2月下旬に実施したものとなります。

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