夢の東京ドーム公演を控える日向坂46が結成時から培い続けた唯一無二の武器

日向坂46
日向坂46

「1stシングルからの連続初週売上30万枚超え作品数」女性アーティスト歴代1位、女性アーティスト1stシングル初週売上枚数最多記録、同一曲で「平成」と「令和」の2つの時代でのオリコン週間ランキング1位獲得などさまざまな記録を持つ日向坂46。

乃木坂46、欅坂46(現・櫻坂46)に続く"坂道グループ"の1つである彼女たちは、メンバー同士の絆の強さが魅力で、1期から3期にわたるメンバーの間にいい意味で"世代間ギャップ"がなく強い一体感を感じさせる。この他のアイドルグループとは一線を画す唯一無二の武器は "メンバー全員が選抜メンバー(※表題曲のパフォーマンスに参加するメンバー)"というだけでなく、グループ結成時から全員が一丸となっていくつもの壁を乗り越えてきたからに他ならないだろう。華々しい記録樹立の裏で、彼女たちが葛藤しながら戦い、強く成長していく姿を見られるのが「日向坂46ドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』」(2020年)だ。

同作品では、グループの前身である「けやき坂46」(ひらがなけやき)の結成から、欅坂46の妹分としての活動、グループの軸となる長濱ねるの欅坂46との兼任解除、グループ名の変更、日向坂46としてのデビュー、2019年の「NHK紅白歌合戦」初出場までを一気に振り返りながら、彼女たちが次々と向かってくる試練にどう向き合い、どう戦って、どう乗り越えてきたかを、メンバーのインタビュー映像を交えながら映し出している。

(C)2020 映画「3年目のデビュー」製作委員会

欅坂46の正規メンバーから一足遅れて加入した長濱ねるを中心にしたグループとして結成されたけやき坂46は、「欅坂46の2軍的扱い」「かわいい子いない」「長濱ねるの引き立て役」といった厳しい声を浴びせられるなど、強い向かい風の中、漕ぎ出した困難な船出だった。自分たちの存在意義が見出せない中、キャプテンの佐々木久美を先頭に「どうしたら知ってもらえるか」「どうすれば魅力を分かってもらえるか」を必死に考え模索しながら活動する日々。そんな中で、彼女たちは次第にメンバーと共に過ごす時間に居心地の良さを感じると共に、自然とチームワークが出来上がっていく。この黎明期に養われたチームワークを基盤として、2期生、3期生とも絆を深めつつ成長していくのだが、メンバー間のモチベーションの乖離、長濱の欅坂46専任、急きょ決まった欅坂46の日本武道館公演の振り替え公演、日向坂46への改名など、まるでフィクションのようにストーリーが進んでいく。それらに立ち向かい成長する姿はぜひ作品を鑑賞して見届けていただきたいのだが、この"王道の少年漫画"のような展開はアイドルファンではない方にも刺さること請け合いだ。

多くの記録を打ち立て、「第61回日本レコード大賞」優秀作品賞受賞や「第70回NHK紅白歌合戦」初出場など、大きく飛躍した2019年の中で、12月にはメンバーが達成したい目標として掲げ続けた"夢"、東京ドーム公演の2020年開催が決定する。しかしながら、コロナ禍により2度の延期を余儀なくされ、今年の3月30日(水)、31日(木)に"3度目の正直"となる念願の開催が予定されている。

作品の続きとなる2020年、2021年も引き続いて荒波に揉まれ続けてきた彼女たちは、きっと作中の自分より強く成長しているに違いない。そんなパワーアップした彼女たちが満を持して"夢"をつかむ瞬間に立ち会う予習としても本作はぴったりだろう。

(C)2020 映画「3年目のデビュー」製作委員会

文=原田健

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放送情報

日向坂46ドキュメンタリー映画「3年目のデビュー」
放送日時:2022年3月5日(土)14:55~
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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