チャウヌ(ASTRO)＆ロウン(SF9)のMCも眼福！BTSもサプライズ登場した「2021 KBS歌謡祭」の伝説級コラボ

今や世界中の音楽市場を席巻しているK-POPアーティスト。2021年末の韓国歌謡祭では、そうした活況ぶりを象徴するかのような華やかなステージが繰り広げられた。未だ終息の見えないコロナ禍ではあるが、厳格な防疫指針のもとアーティストとファン、そしてアーティスト同士が"一緒に"K-POPを楽しむ姿が印象的であった。

その傾向が強く見られたのが、"WITH"というテーマを掲げた「2021 KBS歌謡祭」だ。K-POPアーティストとファンが"頑張って共に進もう"という意味が込められた2021年度は、例年に増して豪華なコラボステージが実現。計20組のアーティストによる"約185分間"に及ぶ歌の祭典では、何度も見返したい名シーンの数々が誕生した。

■"WITH"というテーマを打ち出した「2021 KBS歌謡祭」の記憶に残る名シーン

ポジティブな"WITH"というテーマは、MCを務めたチャウヌ(ASTRO)とロウン(SF9)、そしてソリョン(AOA)の歌い出しから始まるオープニング「With You」からも顕著に表れていた。

厳かな雰囲気の中、黒いタキシード姿のチャウヌがまずステージに現れ、それぞれが人気グループに属するMC3人による美しい歌唱からスタート。途中、ステージに掛かる大きな幕が下されると、そこにはMCとは好対照の真っ白な衣装をまとったStray KidsやTOMORROW X TOGETHER、ENHYPEN、aespa、12月にデビューしたばかりのIVEら、第4世代を代表する人気グループを含む、全出演者が並ぶ。全員の歌声が会場であるソウル・KBSホールに響き渡る、年末歌謡祭ならではの光景が広がった。

IZ*ONE出身のチャン・ウォニョンやアン・ユジンをメンバーに配し、結成発表時から注目を集めていたIVEのデビュータイトル曲「ELEVEN」や、THE BOYZによるハッピーな雰囲気の「THRILL RIDE」のクリスマスバージョン、Wanna One復活が話題を呼んだばかりのカン・ダニエルのダークな魅力溢れる「Antidote」など見応えあるステージが続く。中でも、最大の見せ場となったのが、「KBS歌謡祭」でしか見られないカバーステージだ。

■TOMORROW X TOGETHERとENHYEPNの「Legend of K-POP」メドレー＆「ミューバン」特別編

TOMORROW X TOGETHERとENHYEPNは、K-POP歴代の人気男性アーティストのヒット曲を8曲続けてパフォーマンスする「Legend of K-POP」メドレーを披露。まずは赤や緑、黄色など5人それぞれがビタミンカラーの衣装で「CANDY」(H.O.T.)をカバーしてみせたTOMORROW X TOGETHERのステージから。1996年リリースの曲にも関わらず、キレのある振り付けで全く古さを感じさせない仕上がりで驚かされる。

続いてENHYEPNによる「男の行く道(ポムセンポムサ)｣(SECHSKIES)。スピード感のある曲を歌いながら、高いジャンプを決める圧倒的な身体能力を見せつけた。そして黒の衣装にチェンジしたTOMORROW X TOGETHERが、「悪い男」(RAIN/ピ)で一気に雰囲気を変え、元フィギュア選手だったENHYEPN・ソンフンの華麗な滑りから始まる「COMEBACK TO ME」(SE7EN)、TOMORROW X TOGETHERが力強くパフォーマンスする5人時代の東方神起の楽曲「Mirotic」...と次々に展開し、ボルテージは最高潮へ。

混成チームでは「BANG BANG BANG」(BIGBANG)、「Growl」(EXO)と続き、ラストは2組のメンバー12人全員で魅せるBTSの「FIRE」だ。

ENHYEPN・ヒスンのセンターから始まり、TOMORROW X TOGETHER のヨンジュン、ボムギュと移り変わるフォーメーション。12人でのカル群舞は圧巻で、ラストを飾るSUGAのセリフ「ヨンソへジュルケ(許してやるよ)」は、今回ENHYEPN・ジェイがクールに吐き捨てた。

また、コラボステージの直前には、KBSの人気音楽番組"ミューバン"こと「ミュージックバンク」の特別コラボも実現。ミューバンの現MCであるソンフン(ENHYPEN)＆チャン・ウォニョン(IVE)と、前MCのスビン(TOMORROW X TOGETHER)＆アリン(OH MY GIRL)が揃って登場し、この後に続くステージに関するインタビューを一緒に進行。背後に控えるTOMORROW X TOGETHER、ENHYPENメンバーたちと笑顔でトークする様子に、喜んだファンは多かったことだろう。

■一日限定ユニット誕生！V4(ASTRO他)、F9(ITZY、IVE他)ら、豪華すぎるコラボステージ

第2部では、ASTROのユン・サナ、キム・ウソク、THE BOYZのヒョンジェ、Stray Kidsのスンミンと容姿の麗しい4人が"V4(ビジュアル4)"を結成し、ドラマ「花より男子」のOST「PARADISE」を披露。後半にも、SEVENTEENのメインボーカルを務めるスングァン、DK(ドギョム)のデュオステージや、Red Velvetのウェンディ、OH MY GIRLのジホ、Brave Girlsのユナ、ITZYのチェリョン＆ユナ、STAYCのシウン＆ユン、IVEのチャン・ウォニョン＆アン・ユジンら、6組のガールズグループから選抜された9人による"F9"が、少女時代の「Way To Go」をカバーするなど、豪華すぎるコラボステージが次々に繰り広げられた。

■韓国の文化財で披露したStray Kids、OH MY GIRLのスペシャルパフォーマンス

また、「KBS歌謡祭」ならではの試みとして異彩を放っていたのが、韓国の文化財とK-POPパフォーマンスのコラボレーション。ユネスコ世界文化遺産に登録されている"南漢山城(ナムハンサンソン)"を背景に昼夜にわたって撮影を敢行したStray Kidsは、伝統舞踊を織り交ぜた独創的なダンスブレイクを挟みながら｢ソリクン(Thunderous)｣のスペシャルバージョンを披露。

また、OH MY GIRLは観光名所としても知られる"孤石亭（コソクジョン）"で「Secret Garden」を歌唱した。どちらも韓服をアレンジした衣装を纏い、普段のステージとは全く異なる様相で、見応えあるパフォーマンスとなった。

■SF9・ロウン、今秋話題を集めた主演時代劇「恋慕」のOSTを披露！


この他にも、人気ドラマのOSTにフォーカスしたコラボとして、SF9のインソンとBrave Girlのミニョンが、イ・ビョンホン主演の大ヒットドラマ「IRIS-アイリス-」(2009年)のOST「この愛、忘れないで」をデュエットで披露。また、MCを務めるロウン(SF9)が本格的な時代劇に初挑戦したことでも今秋話題を呼んだ「恋慕」のOST「No Goodbye In Love」のステージも。自らが演じた韓服姿のジウン役が映し出される中で、愛に別れを告げるバラードを切々と歌い上げるロウンの姿は非常に印象的だった。

■「皆さんのそばにいつも一緒に...」BTSの心温まるスペシャルメッセージも！

そして歌謡祭の終盤には、BTSによるサプライズのVTR出演も。ジンからの「僕たちに起きた奇跡のような出来事は全てファンの皆さんのおかげ」というメッセージや、Vからの「これからも皆さんのそばにいつも一緒にいるBTSになる」という言葉が、コロナ禍で疲れた心に染み入るようだ。

SEVENTEEN、NCT U、ASTRO、NU'EST、SF9、Red Velvet、ITZY、aespaら、K-POP最前線で活躍する計20組の人気グループが、それぞれ自身の持ち味を存分に活かした単独ステージを繰り広げる一方で、この日限りのコラボやスペシャルステージが異彩を放った「2021 KBS歌謡祭」。

華やかなステージの合間には、参加アーティストたちのバックステージインタビューもあり、改めて活況を極めるK-POPの底知れない魅力と多彩なバリエーションに、驚かされる一夜だった。

文＝津金美雪

BTSについてもっと知りたいならこちら！↓↓

この記事の全ての画像を見る