藤井聡太七段が25 秒で 41 手詰を解答!師匠の杉本昌隆八段「人間業ではないですね」

写真左から、杉本昌隆八段、藤井聡太七段
写真左から、杉本昌隆八段、藤井聡太七段

2019年12月8日に愛知・ヒルトン名古屋で「将棋プレミアムフェス in 名古屋 2019」が開催され、藤井聡太七段、都成竜馬六段、杉本昌隆八段、谷口由紀女流二段、中澤沙耶女流初段が出演した。イベントでは出演者による詰将棋コーナー、クイズ、特別対局などを実施。開会宣言は、本イベントが3年連続地元開催となった藤井七段が務めた。

(C)囲碁・将棋チャンネル

詰将棋コーナーでは、藤井七段と師匠・杉本八段が対戦。杉本八段が1問解くと1点もらえるのに対し、藤井七段は1問0.5点のハンデを付け、1分間の得点数を競った。七手詰の問題を杉本八段が9問正解したのに対し、藤井七段は驚異の17問正解。ハンデが大きかったこともあり、惜しくも師匠の点数には届かなかったが、藤井七段の解答速度に会場内は大きくどよめいた。

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また、詰将棋コーナーのラストでは、江戸時代の詰将棋(八世名人・九代大橋宗桂の詰将棋集「将棋舞玉」8番)が、藤井七段に出題された。41手という長手数、そして初見という問題にもかかわらず、わずか25秒で正答し、圧倒的な読みの力を披露。再び会場中に驚きの声が広がり、師匠の杉本八段も「人間業ではないですね」と目を丸くした。

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今回のメインイベントである藤井七段と都成六段による特別対局(解説:杉本八段、聞き手:谷口女流二段)では、対局前に両対局者の「戦型宣言」や、解説者が提示する候補手の中から来場者が次の一手を選択する「注文将棋」、さらに対局途中に席を入れ替え、相手側の視点から三手ずつ指す「ひふみんアイ」など、イベント要素満載の対局となり、会場は大いに盛り上がった。

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対局の結果は、119手まで先手の藤井七段が勝利。対局終了後、藤井七段は「いつもと違った対局だったが、皆さまと一緒に楽しい将棋が指せて良かった」とコメント。閉会のあいさつでは、来年の抱負として「今年1年収穫のあった年なので、来年もタイトル挑戦に向けて頑張りたい」と語った。

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さらに、イベント出演後の取材では、2019年の漢字として「研」を挙げた藤井七段。その意図するところを研究の「研」と明かし、「トップ棋士の方と多く対戦し、自分の中の考えが深まる1年だったので」と語った。印象的な出来事では、広瀬章人八段に敗れたものの、タイトル挑戦にあと1歩と迫った「第69期大阪王将杯王将戦」挑戦者決定リーグを挙げた。

8大タイトルを8人で分け合った2018年から一転、2019年をタイトルの集約が進んだ1年とした藤井七段。「自分も実力を高めて活躍していけたらと思います」との力強い言葉に、2020年もさらなる成長と驚きを見せてくれると確信せずにはいられない。

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放送情報

藤井聡太~王将戦挑戦者決定リーグ戦を振り返る~
放送日時:2020年1月8日(水)17:00~ほか
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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