時は昭和、1980年代前半。土曜の夜の夕食が終わった後、子どもたちは8時から始まる「8時だョ!全員集合 」や「オレたちひょうきん族」を見て大笑いしてから布団に潜るのが常だった。そして子どもたちが寝た後に訪れるのは、大人のテレビの時間。お色気、愛憎、殺人事件。刺激の強いシーンはもちろん、意表を突くストーリー展開で大人たちを夢中にさせたドラマシリーズが「ザ・サスペンス」だ。
1話完結の単発2時間ドラマをシリーズ化するという内容で、1982年4月10日から放送が始まった。松本清張や森村誠一、西村京太郎の十津川警部シリーズなど著名な小説を原作としたものがメインとなっていて、全128回のドラマが制作・放送された。
その記念すべき第1回目となったのが、沢田研二が主演した「陽のあたる場所」だ。原作はシオドア・ドライサーの小説「アメリカの悲劇」で、1951年にモンゴメリー・クリフト、エリザベス・テイラーの主演で映画化もされている。「ザ・サスペンス」版でも夏目雅子をはじめ、森下愛子、世良公則、杉田かおる、北村和夫といった豪華俳優陣が出演し、物語を彩る。
沢田が演じる主人公の菊地倉雄は、大会社の社長である叔父の菊地義介(北村)と再会したことがきっかけで、義介の会社で働くようになる。上流階級へと成り上がる野心を抱きながら、当初は工場で働く小田切ルイ子(森下)と恋仲になるが、やがてさらに大きな会社の令嬢・一ノ瀬園生(夏目)と惹かれ合うようになる。
放送情報
陽のあたる場所
放送日時:2023年3月18日(土)17:00~、2023年3月26日(日)10:30~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
詳しくはこちら