役所広司の揺るぎない眼差しが印象に残る!自然な佇まいと真に迫る熱演を見せた歴史スペクタクル

「聯合艦隊司令長官 山本五十六-太平洋戦争70年目の真実-」
「聯合艦隊司令長官 山本五十六-太平洋戦争70年目の真実-」

(C)2011「山本五十六」製作委員会

今年の5月、日本が誇る名優・役所広司が、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した。ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース監督による映画「PERFECT DAYS(原題)」でトイレ清掃員として働く中年男性を演じ、日本人では二人目となる快挙を成し遂げた。5月公開の主演映画「銀河鉄道の父」では宮沢賢治の父として20代から70代までを演じ切り、7月16日からスタートした日曜劇場「VIVANT」にも出演。謎に包まれたドラマの詳細と共に、その役どころが注目を集めている。

67歳となった現在も常に進化し続け、最前線で活躍する役所。数々の出演作の中でも熱演が強く印象に残る作品が、2011年の主演映画「聯合艦隊司令長官 山本五十六-太平洋戦争70年目の真実-」だ。

役所広司が山本五十六を演じた「聯合艦隊司令長官 山本五十六-太平洋戦争70年目の真実-」
役所広司が山本五十六を演じた「聯合艦隊司令長官 山本五十六-太平洋戦争70年目の真実-」

(C)2011「山本五十六」製作委員会

本作は、太平洋戦争開戦の前後に大日本帝国海軍で連合艦隊司令長官だった山本五十六の公私を描く歴史スペクタクルドラマ。開戦の2年前の1939年夏、陸軍が日独伊の軍事同盟締結を強硬に主張する中で海軍次官の山本は異を唱える。日本がドイツと手を組めばアメリカとの戦争は避けられず、アメリカと戦えば日本は滅びるだろうと考えていた。連合艦隊司令長官に就任するも、日独伊同盟が締結されてしまう。そして、日本海軍による奇襲作戦・ハワイ真珠湾攻撃の指揮を執ることになる。

役所が演じた山本五十六は、「この国を守る」という強い信念を持ち、未来を遠く静かに見つめる。戦争を煽るマスコミに柔和な微笑みを浮かべながら、鋭い言葉で核心をつく。しかし過酷な運命に翻弄され、戦争を続けるべきではないという信念と、連合艦隊司令長官としての職責の狭間で苦悩する。深く刻まれていく眉間の皺や悲しみを秘めた瞳が、その苦しみと重圧を物語っていた。

激動の時代に誰よりも国と人民を想い、リーダーとして戦い続けた山本。命を賭して開戦に反対し続けながら、なぜ自ら日米開戦の火ぶたを切らねばならなかったのか...。確固たる信念で国の未来を見据え、家族や故郷そして日本を愛した男。家族に魚を取り分ける優しい父であり、部下思いの誇り高き軍人でもある。役所の自然な佇まいと真に迫る熱演が、山本五十六という一人の人間の実像を描き出した。

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放送情報

聯合艦隊司令長官 山本五十六-太平洋戦争70年目の真実-
放送日時:2023年8月2日(水)10:50~
チャンネル:WOWOWプライム
放送日時:2023年8月11日(金)14:15~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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