西島秀俊の出演作で振り返る「演技の引き出し」の多さ＆独占インタビューで明かす北野武監督作品「首」の撮影秘話

2022年に第94回米アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した映画「ドライブ・マイ・カー」(2021年)で主演を務め、その演技が世界的にも高く評価された日本映画界を代表する俳優・西島秀俊。サスペンスやコメディーなどジャンルを問わず、強面のクールな刑事役からちょっと頼りないほっこりするキャラクターまで、どんな役も自分のものにしてしまう演技力の高さが魅力である。そんな西島が、11月23日公開の映画「首」で、キャリアの転機となった映画「Dolls」(2002年)以来、北野武監督と再びタッグを組む。

同作品は、北野監督が初期の代表作である映画「ソナチネ」(1993年)と同時期に構想し、30年もの長きにわたって温めてきたもので、戦国最大のミステリーといわれる「本能寺の変」を監督独自のバイオレンスと笑いで彩りながら全く新しい角度で描いた大作。西島は明智光秀を演じる。

北野監督は、戦国時代という(現代の観点では)特異な時代における"衆道"にも避けることなく向き合い、互いに命を懸け合う武将同士の"愛"を描いており、ストーリーは男たちの"愛"や"憎"を軸に「ポスト織田信長」を狙う武将たちのさまざまな思惑が交錯する中で「本能寺の変」へと進んでいく。

そんな挑戦的な作品の中で、西島は今まで描かれてきたものとは一線を画した明智光秀像を体現。荒木村重(遠藤憲一)との関係や信長(加瀬亮)への対応、暗躍する羽柴秀吉(ビートたけし)との策の読み合いなど、さまざまな要素に板ばさみになりながら「信長を討つ」という決断に至るさまを熱演し、新たな境地を披露している。

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