バラエティでも漫才でも結果を残すケイン・コスギの真っ直ぐさが垣間見える「劇場版 忍者戦隊カクレンジャー」

なかやまきんに君とお笑いコンビ「パーフェクトパワーズ」を組み、結成したてにもかかわらず漫才コンテスト「M-1グランプリ2023」で準々決勝まで駒を進めて話題をさらったケイン・コスギ。ケインといえば、ハリウッドスターのショー・コスギの息子で、自身も2005年から本格的にハリウッドに進出した俳優だが、鍛え抜かれた肉体と何事にも真面目に取り組む性格、爽やかで真っ直ぐなイメージから、CMやバラエティでも大活躍で、俳優よりもタレントとしてのイメージの方が強い人も少なくないだろう。それは、彼が多面的にポテンシャルが高いためで、M-1初参戦での準々決勝進出が何よりも証明している。

そんなケインだが、俳優としての実力も折り紙付きで、2014年にはハリウッド映画「TEKKEN 2：KAZUYA'S REVENGE」で主演を務めたほか、ハリウッド映画「ニンジャ・アベンジャーズ」でもスコット・アドキンスとW主演を務めている。日本では、スーパー戦隊シリーズ、ウルトラシリーズ、仮面ライダーシリーズと3大特撮ドラマシリーズに出演しており、演技においても一目置かれる存在だ。現在は49歳で、見た目も芝居も味の出てきた名優の一人といえる。そんな彼が19歳の時に出演した映画「劇場版　忍者戦隊カクレンジャー」(1994年)では、粗削りだがパワフルで力強い演技が楽しめ、現在にも通ずる真っ直ぐさが垣間見える。

同作は、1994年から約１年にわたってテレビ朝日系列で放送されたスーパー戦隊シリーズ「忍者戦隊カクレンジャー」の劇場版で、ケインはニンジャブラックに変身するジライヤを熱演。格闘能力に優れ、世界各国の格闘技をマスターしているアメリカ帰り忍者という役どころで、人間的にも「当て書きなのでは？」と疑ってしまうほどハマっている。それはまさに、真っ直ぐに役に取り組んで臨んでいる賜物といえるだろう。

若かりし頃のケインの芝居に注目しながら、現在でも変わらない「どんなことにも真面目に取り組む姿勢」を垣間見てほしい。

文＝原田健

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