窪田正孝の揺れる表情と心の動きが伝わる熱演！齊藤工監督との念願のタッグ「スイート・マイホーム」

連続テレビ小説「エール」(2020年)で主演を務め、映画「ある男」(2022年)で第46回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞するなど、実力派として広く知られている窪田正孝。今年は9月27日(金)に公開を控える黒沢清監督によるサスペンススリラー「Cloud クラウド」や、12月20日(金)公開の福田雄一監督が手掛けるコメディ「聖☆おにいさん THE MOVIE～ホーリーメン VS 悪魔軍団～」など、名だたる監督たちの新作に出演が相次いでいる。

そんな実力派の窪田が近年、新たな魅力を見せた作品が「スイート・マイホーム」(2023年)だ。9月8日(日)にＷＯＷＯＷシネマで放送される本作は、"家"を中心に様々な思惑と怪異がスリリングに折り重なるホラーミステリー。俳優として活躍する斎藤工が、映画監督としての"齊藤工"名義で2時間近い長編を初めて単独で撮り切った。窪田とは「臨床犯罪学者 火村英生の推理」シリーズでバディを組むなど共演経験も多く、「いつか共に作品を作る」と約束していたという2人が、役者同士ではなく監督と主演として念願のタッグを組むことになった。

極寒の地・長野県に住むスポーツインストラクターの清沢賢二は、愛する妻と幼い娘のために念願の一軒家を購入。"まほうの家"と謳われた住宅の地下には巨大な暖房設備があり、家全体を温めてくれるという。理想のマイホームを手に入れ、充実を噛みしめながら新居生活をスタートさせた清沢一家。だが、その温かい幸せは、ある不可解な出来事をきっかけに身の毛立つ恐怖へと転じていく...。

窪田は念願の新居を手にした主人公・賢二を演じた。賢二は妻と娘を愛する優しく穏やかな一家の大黒柱。良き夫、良き父親であり爽やかなスポーツマンに見えるが、なかなか人物像が定まらない。物語が進むにつれ少しずつ彼の抱える過去と秘密が明らかになっていき、同時に幸せの象徴だった明るく綺麗な新築の家が発端となって奇妙な出来事が起こり始める。

差出人不明の脅迫メールや、地下に魅せられる娘と赤ん坊の瞳に映り込んだ"何か"に戦慄する妻。ついには周囲で関係者たちの変死事件まで起きてしまう。不可解な出来事に困惑し、抱える秘密や恐怖に怯える瞳、苦しみに歪み揺れる表情。窪田が抱く違和感、心の動きが伝わる自然な反応がリアリティを生み、見ているこちらの不安を煽る。蓮佛美沙子、奈緒、窪塚洋介ら演技派と共に、生々しくどこか奇妙で不穏な雰囲気を作り出していた。

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