綾野剛の凄みにも圧倒...岡田准一が極限状態の焦燥感を見事に表現した韓国映画の日本版リメイク「最後まで行く」

大ヒットの余波がいまだに残る「梨泰院クラス」(2020年)を、舞台を六本木に移してリメイクした「六本木クラス」(2022年)をはじめ、セレブ妻たちのドロ沼マウントバトルが話題を呼び、9月に最終回を迎えた「スカイキャッスル」(韓国版オリジナル：「SKYキャッスル～上流階級の妻たち～」)、連続ドラマ版(イム・シワン＆イ・ドンウク主演)でもお馴染みの韓国発のWEBコミックを映画化した「他人は地獄だ」(11月15日より公開中)など、最近さらに加速している印象の日韓コンテンツのリメイク。

その代表的な一例として挙げられるのが、本国の韓国で2014年に劇場公開され5週連続No.1ヒットを叩き出した映画「最後まで行く(2014)」だ。中国やフランス、フィリピンでもリメイクされてきた同作を、岡田准一＆綾野剛のW主演により実現させた日本版リメイク「最後まで行く(2023)」が、ＷＯＷＯＷにて放送される。

「新聞記者」(2019年)や「正体」(11月29日より公開中)の藤井道人監督がメガホンを握る本作は、ある不運な事故を発端に、極限まで追い詰められていく悪徳刑事の姿を、圧倒的な緊張感とスピード感と共に描き出すクライムサスペンス。

年の瀬も押し迫る12月29日の夜、危篤状態の母親のもとへ駆け付けるべく車を飛ばしていた刑事の工藤(岡田)は、汚職疑惑で監察が動いていると上司から知らされた上に母の訃報が届き、気が動転して車の前に現われた男をはね飛ばしてしまう。既に絶命していた男の遺体を慌てて車のトランクに隠し、その場から逃げ去った工藤だったが、そんな彼の前に県警本部の監察官・矢崎(綾野)が現れる...。

この記事の全ての画像を見る