河合優実が体現する若者のリアル！いじわるで嘘つきで暴力的なヒロインを演じた代表作「ナミビアの砂漠」

昨年のヒット作として記憶に新しい、主演・阿部サダヲ×脚本・宮藤官九郎のドラマ「不適切にもほどがある！」。タイムスリップした"昭和のダメおやじ"小川市郎が不適切な発言を連発しながら奮闘するヒューマンコメディは、放送される度に大きな話題を集めたが、その中で新たな逸材としてお茶の間に広く認知されたのが、市郎の一人娘・純子を演じた河合優実だ。

この"ふてほど"の他にも多彩な活躍を見せた2024年は、河合にとって飛躍の一年となった。少女の壮絶な人生を綴った新聞記事を基に描く映画「あんのこと」で底辺から抜け出そうともがく主人公・杏を熱演。また、口コミで反響が広がり大ヒットを記録した劇場アニメ「ルックバック」では主人公の一人、藤野を演じ、声優にも初挑戦した。

その勢いは今年も止まらない。1月に公開したばかりの吉田大八監督作「敵」だけでなく、サスペンス・エンターテインメント「悪い夏」とラブストーリー「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」の2本の出演作も公開を控える。加えて、2025年前期の連続テレビ小説「あんぱん」にヒロインの妹役で出演が決定するなど、さらなる活躍が期待される。

快進撃を続ける河合の代表作となった作品が、「ナミビアの砂漠」(2024年)だ。2月2日(日)にＷＯＷＯＷシネマで放送される本作は、気鋭として注目を集める山中瑶子が監督・脚本を務めた話題作。山中監督は自主製作した初監督作品「あみこ」(2017年)がPFFアワードで観客賞を受賞し、第68回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に史上最年少で招待されるなど、各国の映画祭で称賛を浴びた。

同作を無名の学生時代に観て衝撃を受けた河合が「一緒に仕事がしたい」と直訴して、「ナミビアの砂漠」で念願のコラボレーションが実現。第77回カンヌ国際映画祭で女性監督として史上最年少となる国際映画批評家連盟賞受賞という快挙を達成した。

本作で河合が演じるのは、世の中も人生も全部つまらないと思いながら毎日を生きている21歳のカナ。優しい彼氏のホンダと同棲する一方で、クリエイターのハヤシとも刺激に満ちた逢瀬を重ね、刹那的で享楽的な日々を送っている。同棲相手を退屈なホンダから刺激的なハヤシに乗り換えて新生活を始めるが、ある日、些細なことからケンカに。部屋を飛び出したカナは勢い余って階段から転げ落ちてしまい、しばらく車椅子での生活を余儀なくされる...。

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