• いいね
  • コメント
  • ブックマーク

国広富之&松崎しげるのゴールデンコンビがバディもの人気を定着させた記念碑的ドラマ「噂の刑事トミーとマツ」

俳優

999 999 999

1979年にTBS系で放送開始された「噂の刑事トミーとマツ」は、国広富之&松崎しげるというゴールデンコンビが主演し、いわゆるバディものの刑事ドラマとして人気を博した。大映テレビ制作のTBS水曜夜8時の「水8」枠を代表する作品で、同枠の評価を決定的にした一作としても確かな足跡を残している。

絶妙なバディ感が心地よいトミー(国広富之)とマツ(松崎しげる)
絶妙なバディ感が心地よいトミー(国広富之)とマツ(松崎しげる)

今でこそ「相棒」シリーズをはじめとして、刑事ドラマの定番としておなじみのバディ形式だが、当時は「太陽にほえろ」や「特捜最前線」といった群像劇が主流。海外では「刑事スタスキー&ハッチ」や、「白バイ野郎ジョン&パンチ」などの名作があるものの日本ではこれといったヒット作がなかった。松田優作&中村雅俊の「俺たちの勲章」(1975年・日本テレビ系)や草刈正雄&田中邦衛の「華麗なる刑事」(1977年・フジテレビ系)といった良作こそあれ、バディものの刑事ドラマはまだ定着していなかったと言える。松崎しげる自身も「スタスキー&ハッチ」のファンで、当初は「噂の刑事」という仮タイトルで進行していたところに「トミーとマツ」を入れ、日本の「スタスキー&ハッチ」を目指そうとスタートしたという。

正義感は強いが人一倍臆病者の岡野富夫刑事(トミー)を国広が演じ、松崎演じる松山進刑事(マツ)は、江戸っ子気質の猪突猛進型。ドジばかりしているコンビが、衝突しながらも協力し合って事件解決に至るのが毎回の本筋だ。クライマックスとなる格闘シーンでは、臆病なトミーにマツがしびれを切らし、「お前なんか男じゃない、このオトコオンナのトミコォ!」と罵倒。するとトミーがその言葉に反応して突然強くなり、一瞬にして悪党をなぎ倒す展開が番組の名物だった。共演には"鉄血課長"の異名をとる御崎捜査課長に林隆三。刑事たちのお目付け役である相模管理官に石立鉄男。先輩の高村部長刑事に井川比佐志、片桐刑事を清水章吾が演じ、トミーの姉・幸子には志穂美悦子を起用。シリーズ後半からは森村万里子婦警(石井めぐみ)が加わってさらに厚みを増した。男臭くて渋い魅力を発揮した林、部下には厳しく接するも本庁上層部との防波堤となってマツたちを守ってくれる相模を好演した石立の存在感が抜群で、コミカルな展開の中でベテラン2人が画面を引き締めていた印象だ。

この記事の全ての画像を見る
次のページへ
  1. 1
  2. 2
  1. 1
  2. 2

放送情報【スカパー!】

噂の刑事トミーとマツ
放送日時:3月7日(金)04:00スタート

放送チャンネル:TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくは
こちら

Person

関連人物

Comment

コメント