
人喰い風習の噂が流れる集落の暗部を描き、不穏な雰囲気が「怖すぎる」と大きな話題を集めた「ガンニバル」。衝撃的なラストが謎を呼んだシーズン1から約2年、完結編となるシーズン2の第1話・第2話が3月19日からディズニープラス スターで配信開始となり、冒頭からエンジン全開な展開が繰り広げられ、視聴者を騒然とさせている。

(C) 2025 Disney
今回の配信に先駆け前シーズンの第1話~第3話も期間限定(5月12日(月)まで)で無料配信されている「ガンニバル」は、二宮正明の同名コミックをポン・ジュノ監督作品の助監督経験を持つ片山慎三監督と「ドライブ・マイ・カー」(2021年)の脚本家・大江崇允が実写化。古くからの因習が続く山奥の村に赴任してきた駐在警察官が村の闇に迫っていくサイコスリラーだ。

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■この村では人が喰われる...シーズン1で描かれた不気味な集落の謎とは?
妻・有希(吉岡里帆)と口のきけない娘のましろ(志水心音)を連れて供花村へ駐在として赴任した警察官の阿川大悟(柳楽優弥)は、着任早々、「人が喰われている」という村の秘密を暴こうとして"失踪した前任者"狩野(矢柴俊博)が残した数々の痕跡を発見。独自で捜査を続け、"村の支配者である後藤家"へ向かったことを最後に、狩野の足取りが途絶えたことを突き止める。

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山の中で不可解な死を遂げた後藤銀(倍賞美津子)の孫で、新たに当主となった恵介(笠松将)を筆頭に異常な結束力を誇る後藤家との間に軋轢が生じていく中、彼らが"あの人"と呼ぶ謎の大男の存在が浮上。
さらに幼い頃に何者かに"顔を喰われた男"・寺山京介(高杉真宙)からの証言により"伝統の火祭り"で、かつて子どもを生贄にしていた習わしが今も続いているのでは?という疑念を確証に変えた大悟は、"消えた子ども"たちの居場所を見つけようと奮闘するが...。

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■柳楽優弥や吉岡里帆ら実力派が一筋縄ではいかないキャラクターを体現!
"田舎の闇"という怖いもの見たさを掻き立てるような題材に加えて、本作の中毒性を高めているのが、俳優たちの怪演による一癖も二癖もあるキャラクターたち。一族の血を守るためなら殺しすら厭わない狂信的な後藤家の人間をはじめ、他所から来た大悟らを笑顔で監視する供花村の住民たちなど、右も左も不気味な人物ばかりだ。

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そんな村人たち以上に狂っていると言っても過言ではないのが、主人公の大悟だ。ある事件をきっかけに村へと左遷された大悟は、頭に血が上りやすく正義のためなら躊躇なく拳を振るう暴力警官。目をかっ開きながら後藤の人間を殴り続け、生き生きとした笑顔で「ボケカスが!」と暴言を放つ、誰よりもヤバい警官を柳楽は嬉々として怪演。郷に入れば郷に従えという言葉を豪快に蹴散らすストロングスタイルは、爽快ですらある。

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そんな夫に対し、妻の有希は周囲の狂気に惑わされずに家族を守るために自分を貫く芯の通ったタフな女性で、作中で最も"普通"なキャラクター。仕事に没頭し家庭を蔑ろにする大悟を荒っぽい言葉で諌めたり、暴走する夫に呆れたり、吉岡は妻の苦労を貫禄のある姿で体現している。垢抜けないファッション含め吉岡の洗練されたイメージを裏切る姿は新鮮だが、同時に安心感を覚えるような説得力はお見事だ。
<配信情報>【ディズニープラス】
「ガンニバル」シーズン2 ディズニープラス スターで独占配信中
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