井浦新が異質なキャラクターを一人二役で表現!水原希子三浦透子らも存在感を放つ映画「徒花-ADABANA-」

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「徒花-ADABANA-」 (C)2024「徒花-ADABANA-」製作委員会 / DISSIDENZ
「徒花-ADABANA-」 (C)2024「徒花-ADABANA-」製作委員会 / DISSIDENZ

原作の熱烈なファンであることを明かした公開中の映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」では、シリーズ参戦への喜びとリスペクトに満ちた怪演を見せるなど、唯一無二の個性派俳優としての存在感に絶えず注目が注がれている井浦新。

近年も、藤原道隆役での死の間際の狂気が光った大河ドラマ「光る君へ」(2024年)や、物語の始まりとなる重要人物を演じた映画「ゴールデンカムイ」(2024年)、天空不動産に中途入社した謎の男を演じた「おっさんずラブ-リターンズ-」(2024年)など、時代劇から漫画原作作品まで多岐にわたるジャンルで"演技者"としての輝きを放ってきた。

多くの作品に名を連ねる中、印象的な演技を見せたのが、「赤い雪 Red Snow」(2019年)でもタッグを組んだ俊才・甲斐さやか監督の「徒花-ADABANA-」(2024年)だ。6月7日(土)にWOWOWシネマで放送される本作は、富裕層が治療のために自分自身のクローン"それ"を持つようになった近未来を舞台にしたSFムービー。主人公と"それ"との対面を通じて、命の価値を問いかける哲学的な内容が海外の映画祭でも話題を集めた。

■井浦新が語る映画「徒花」撮影時の胸中「監督と芸術の神様に奉納するように撮った」

井浦新、水原希子、三浦透子、斉藤由貴、永瀬正敏らが名を連ねた映画「徒花-ADABANA-」
井浦新、水原希子、三浦透子、斉藤由貴、永瀬正敏らが名を連ねた映画「徒花-ADABANA-」

(C)2024「徒花-ADABANA-」製作委員会 / DISSIDENZ

井浦が演じるのは、妻子と共に何不自由ない生活を送る新次。裕福ではあるが、実は死と隣り合わせの難病に蝕まれており、手術の不安に苛まれる中で一握りの上流階級がだけが持つ"それ"と対面し、のめり込んでいくという役どころだ。

新次と"それ"という異なる内面を持つ2つのキャラクターを一人二役で演じ分けている井浦。かつて出会った謎の女性や幼い頃の母の記憶を呼び覚ますなど、カウンセリングを通じて自分と向き合っていく内省的な一面から、"それ"を殺してまで生きながらえるべきなのかと心乱されていく様子まで、物語を通じて変化していく新次の心情を表現。"それ"と対峙した際の戸惑いに満ちた表情、熱を帯びていく言葉遣いまで、少しずつ感情を上乗せしていくエモーショナルな演技が光る。

一方、"それ"としては一見ミステリアスだが、純粋で知的なキャラクター像も体現。淡々としていながらもどこか寂しさや諦めを感じさせる複雑な表情や口調で独特の世界観に説得力を与えるなど、井浦の演技の幅の広さを堪能することができる。

「徒花-ADABANA-」
「徒花-ADABANA-」

(C)2024「徒花-ADABANA-」製作委員会 / DISSIDENZ

新次をケアする臨床心理士の女性・まほろを演じているのが水原希子。クールな佇まいから、新次と接することで自身も揺さぶられていく人間味のある一面まで、井浦に喰らいつくような存在感を発揮している。さらに新次のヴィジョンに登場する謎の女性を演じた三浦透子、新次の母役の斉藤由貴、担当医・相津に扮した永瀬正敏といった豪華キャストが名を連ね、甲斐監督の深いメッセージを浮かび上がらせている。

「徒花-ADABANA-」で主演としてさすがの存在感を放つ井浦の演技を見れば、なぜ井浦があらゆる作品に呼ばれ続けるのか、役者としての実力と魅力を確認できるはずだ。

文=HOMINIS編集部

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放送情報【スカパー!】

徒花-ADABANA-
放送日時:2025年6月7日(土)22:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくは
こちら

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