藤木直人と寺島進がタッグを組んだ連続ドラマ「Ｄ＆Ｄ ～医者と刑事の捜査線～」。藤木が演じるのは地域医療がひっ迫した町で病院再建に奔走する医者・紙子良。紙子を捜査に引っ張り込むくせ者刑事・弓削文平を寺島が演じる。医者と刑事という異色のバディが全く違う視点から事件を見つめ、それぞれの正義をぶつけ合い、時に共鳴し、予測のつかないゴールにたどり着く。社会の闇にスポットを当て、弱い立場の人々が起こしてしまう事件の数々...そんな人々に紙子と弓削が寄り添い、事件の背景や根幹にある問題を浮き彫りにしていく。立場が違うからこそ見えてくる答え、そして何より2人のツーカーなやり取りが心地よいヒューマンミステリーだ。

経営破綻の危機を立て直すために市民病院に赴任した紙子。そんなある日、病院近くでライフルでの銃撃事件が起き、救急出動の要請が入る。現場に急行した紙子の前に現れたのは、偶然事件に出くわした刑事・弓削だった。被害者は女性と幼い男の子、事件後に自殺を図った犯人も瀕死の状態。冷静なトリアージの結果、紙子は犯人を病院へ搬送する決断を下すが、男の子の父親は紙子を怒りの目で見つめるのだった。弓削は問う、「被害者よりも犯人を優先したことが正しかったのか...」と。それに対し、紙子は「あれしか選択肢がなかった」と言葉少なに答えるのみ。そんな中、紙子が犯人の命を救ったことで、事件は思いがけない方向へと動き出していく。