
9月に最終回を迎えた「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」で警視庁捜査一課・主任の青柳遥を演じた松下奈緒。大森南朋演じる伊垣修二と相葉雅紀演じる名波凛太郎によるSSBC強行犯係の機動分析担当の暴走コンビから迷惑を被りつつも、いつでも熱く真っすぐな刑事・青柳の姿が印象的だった。
そんな松下が2010年に出演したのが、「東野圭吾ドラマスペシャル 探偵倶楽部」だ。東野圭吾の短編小説集を映像化した本作の主演は谷原章介。探偵・二階堂匠を谷原が演じており、松下はその助手の漆原こずえを演じている。
政財界のVIPのみを会員とするメンバー制の調査機関「探偵倶楽部」。ダンディな探偵・二階堂匠は、調査は淡々としているが、首相をも退陣に追い込むほどの腕前を持っていた。漆原こずえは類まれな記憶力を買われ、二階堂の助手として組織に呼ばれたのだった。着任早々、こずえは二階堂について郊外にある豪邸に出向くことに。豪邸ではマサキ・テクノロジーの社長・正木藤次郎(黒部進)の喜寿を祝うパーティーが開かれており、二階堂は、藤次郎に依頼された案件を片付けるために屋敷に出向いたのだった。しかし、そんな中、パーティー中に部屋に戻ったはずの藤次郎が行方不明になる事態が発生。騒然とする中、二階堂と漆原の調査が始まる...。
二階堂は、突然の事態の中でも、無表情で余計なことは一切話さずに調査を進めていく優秀な探偵。そんな二階堂を演じる谷原は、表情での演技は抑えつつ、鋭さを感じさせるまなざしや落ち着いたトーンでの語り口、そしてセリフの間の取り方で、二階堂が優秀な探偵であることに説得力をもたらしている。
そんな二階堂を特異な記憶力を生かして助ける漆原。二階堂が知的でいつも冷静なキャラクターな一方、松下が演じる漆原は直感や感情を表に出すことも多い。特異な能力を持ちながらも、どこか親しみも持てる雰囲気だ。探偵と助手を演じる2人の演技のコントラストによって、良いバディ感が生み出されている。
その後も調査を続ける2人は、手がかりを見つけて密室の謎を徐々に明らかにしていくが、マサキ・テクノロジーを巡る人々の私利私欲が浮き彫りになっていくことに。東野による傑作短編集を映像化した本作の結末を、谷原と松下の探偵・助手バディに注目しながら見届けてほしい。
文=HOMINIS編集部
放送情報【スカパー!】
東野圭吾ドラマスペシャル 探偵倶楽部
放送日時:2025年9月29日(月)16:45~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
詳しくは
こちら