岡田将生×鈴木浩介×遠藤憲一の見事なアンサンブル!クスッと笑えるコメディーでありながら芝居の質の高さを堪能できる「不便な便利屋」

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岡田将生主演のドラマ「不便な便利屋」が日本映画専門チャンネルにて2025年11月11日(火)19:00から全話一挙放送される。人気バラエティー「水曜どうでしょう」を手掛けた鈴井貴之が監督・脚本を務め、岡田将生×鈴木浩介×遠藤憲一ら実力派俳優陣が出演。冬の北海道を舞台に、日常の些細な出来事を切り取った、くすっと笑えるユーモア満載のコメディードラマとなっている。

売れない脚本家・竹山純(岡田将生)は、自分を変えようと意気込み、雪深い北海道・富良野を目指していた。しかし、猛烈な吹雪に見舞われ、目的とは違う見知らぬ町に降り立ってしまう。竹山が戸惑う間もなく、なぜか町民たちに熱烈な歓迎を受けるという、冒頭から先の読めない展開に引き込まれる。

どうやら人違いのようだが、あれよあれよと町民の勢いに負け、酒を酌み交わす羽目に。翌朝、竹山が目覚めたのは、松井英夫(鈴木浩介)と梅本聡一(遠藤憲一)が営む便利屋の事務所だった。さらに最悪なことに、所持品すべてが忽然と消えており、竹山は不便極まりないこの町に留まるほかなくなる。こうして彼は松井と梅本と共に、便利屋で働くことに。

■くせ者の登場人物たちと岡田将生演じる主人公の掛け合いで生まれる化学反応

岡田将生×鈴木浩介×遠藤憲一のアンサンブルで生み出す世界観を楽しめる作品
岡田将生×鈴木浩介×遠藤憲一のアンサンブルで生み出す世界観を楽しめる作品

物語の軸となるのは、赤、黄、青の服をまとった梅本、松井、竹山の"松竹梅トリオ"だ。彼らが営む便利屋は、「不便な田舎を少しでも便利に」という志は高いものの、冬の仕事は除雪ばかりでたまにペットの散歩があるくらい。雪まみれで悪戦苦闘する竹山は当然ながらこの状況にぶつくさと文句をこぼすばかり...。

このドラマの面白さは、竹山を取り巻く登場人物が全員くせ者であること、そして、竹山という「異物」が町に持ち込まれたことで生まれる化学反応にある。最初は町に放り込まれ被害者然としていた竹山だが、次第に自ら誘拐事件やまさかの雪男騒動といった様々な問題を巻き起こしていく。真面目そうで、実は一番の厄介者だった主人公の姿は、観る者に軽快なユーモアを提供するのだ。

■鈴井監督の盟友であるTEAM NACSのメンバーも友情出演

メインキャストの3人だけでなく、時任三郎、柳沢慎吾、内山理名、小日向文世、田中美佐子ら豪華ゲスト陣がそれぞれ癖のあるキャラクターを熱演。そして、鈴井監督の盟友とも言える演劇ユニットTEAM NACSのメンバーも、レギュラー出演の森崎博之のほか、音尾琢真、大泉洋、戸次重幸、安田顕の全員が友情出演している。

物語が進むにつれ、反発し合っていた人々との間に確かな絆が生まれていく過程は温かく、その小さな結びつきが、やがて町全体を巻き込む町おこしの大イベントへと発展していくクライマックスは、何とも痛快で爽快な感動を呼ぶ。

そして、本作を単なるコメディーで終わらせない最大の要因は、出演する俳優たちの芝居の質の高さと、その見事なアンサンブルにある。画面越しに伝わってくるのは、役者陣が実に楽しそうに役柄を生きているという空気感だ。岡田将生、鈴木浩介、遠藤憲一の3人による「松竹梅トリオ」は、互いの個性を最大限に引き出し合うプロの仕事を見せてくれる。

特に、長年の付き合いを感じさせる梅本と松井の阿吽の呼吸と、そこに巻き込まれていく竹山という構図は、最高のコメディーだ。彼らの息の合った芝居のやり取りは計算し尽くされたかのような間の妙があり、彼らが織りなす濃密なアンサンブルこそが、厳寒の地を舞台にしたこの物語に、温かい体温と活気を与え、忘れがたい傑作たらしめている最大の要因だと言えるだろう。

文=石塚ともか

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放送情報【スカパー!】

不便な便利屋(全12話)
放送日時:2025年11月11日(火)19:00~ほか
放送チャンネル:日本映画専門チャンネル
出演:岡田将生、鈴木浩介、森山栄治、トリンドル玲奈、森崎博之(TEAM NACS)、さくまみお、田中要次、井之上隆志、遠藤憲一
※放送スケジュールは変更になる場合があります。

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