連続テレビ小説「ばけばけ」で気位の高い武家育ちの女性・タエを演じている北川景子。時代の変化によって没落し、物乞いとなった衝撃的な姿でお茶の間を賑わせた。
第10週での再登場も注目を集める中、同じく母親の"覚悟"を体現した主演作として11月28日から公開されているのが映画「ナイトフラワー」だ。
(C) 2025「ナイトフラワー」製作委員会
公開前日に行われた舞台挨拶では、主人公・夏希の娘・小春役の渡瀬結美が「初めてお会いした時から本当のママのように接してくれました」と手紙を読む様子に、しみじみと感動する面持ちを浮かべた北川。劇中でも家族への愛情に満ちた母親をナチュラルに表現しているが、その鬼気迫る演技には反響が集まっている。
第2子出産後の本格復帰作「あなたを奪ったその日から」(2025年)では、食品事故によって娘を失ったことをきっかけに狂気に染まっていく母親像を体現したことも記憶に新しい。
「ミッドナイトスワン」(2020年)では母性や母親という題材に焦点を当て、北川とはドラマ「落日」(2023年)でタッグを組んだこともある内田英治監督による「ナイトフラワー」では、生活に困窮し、家族を守るために道を踏み外してしまう母親を演じる。
(C) 2025「ナイトフラワー」製作委員会
2人の子どもと共に、借金取りから東京へと逃げてきた夏希(北川)は、明日の食べ物もままならないギリギリの暮らしを送っていた。ある日、夜の街でドラッグ売買の現場を見かけ、闇の世界に足を踏み出すことを決意。ルールを知らない夏希の用心棒を買って出た格闘家の多摩恵(森田望智)とタッグを組み、薬を売り捌いていく。
昼夜問わず働きながら一生懸命に家族を守る夏希は、関西のユーモアある母親。関西出身の北川は、ナチュラルな関西弁を交えながら、子どもたちの姿に明るい笑顔や温かい眼差しを向ける表情一つで愛情深い人物像を表現している。
わがままを言う子どもに対してつい言葉を荒げてしまい泣きながら抱きしめる一幕など、家族を思うゆえに追い込まれていく切迫感や必死に生きようとする泥臭さまで、多彩な表情からは女優としての凄みが感じられる。
(C) 2025「ナイトフラワー」製作委員会
(C) 2025「ナイトフラワー」製作委員会
また、水商売の店で顔を歪めながら酒を一気に煽る姿やパート先で子どもを中傷する社員に対する激昂、真顔でシーツをたたむラブホ清掃での覇気のなさ、薬を売り捌く気を張った面持ち...など、過酷な環境に精神がすり減っていくその姿には胸が締めつけられる。
映画情報
ナイトフラワー
2025年11月28日より全国公開中
出演:北川景子、森田望智、佐久間大介(Snow Man)、渋谷龍太/渋川清彦、池内博之 / 田中麗奈、光石研
配給:松竹
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