真矢ミキのチャーミングな魅力が大放出!親しみやすさ満載の女刑事を演じる「捜査地図の女」

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「捜査地図の女」で橘珠子を演じる真矢ミキ
「捜査地図の女」で橘珠子を演じる真矢ミキ

(C)東映

明るく華やかなキャラクターで、映画やドラマ舞台など幅広く活躍している真矢ミキ。宝塚歌劇団花組のトップスターだった彼女は、退団後は俳優として「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」や「ガリレオ」、「ナイト・ドクター」など映画やドラマの人気作への出演の他、2025年には念願だったオーストラリア留学を果たすなど公私ともに注目を集めている。そんな真矢のキャリアの中でも重要な作品のひとつが、2012年に主演した「捜査地図の女」だ。

本作は京都府警捜査一課の活躍を描いた刑事ドラマ。歴史的名所から知る人ぞ知る穴場まで多彩な京都のロケーションを絡めた旅情ミステリーである。真矢が演じるのは、「趣味は京都の街」と公言する地図マニアの巡査部長・橘珠子。豊富な知識とお手製の京都の地図を武器に被害者や犯人の動線を分析し、相棒である警部補・成田慎平(石黒)や城戸警部(中村梅雀)率いる城戸班のメンバーたちと難事件に挑むシリーズだ。

宝塚の男役を経て芸能界入りした真矢は、凛とした佇まいから「踊る大捜査線」の警視正や「下町ロケット」でのJAXA研究員などクールなキャリアウーマンを数多く演じ、「理想の上司」ランキングでもたびたび上位にランクされてきた。

■カッコイイ女性のイメージがあった真矢が真逆のマイペースな珠子を演じる

マイペースで親しみやすさ全開の真矢ミキに注目!
マイペースで親しみやすさ全開の真矢ミキに注目!

(C)東映

しかし本作の珠子は、頭脳明晰な切れ者できびきびとした所作などそれまでのイメージを受け継ぎながら、スイッチが入ると周囲が見えなくなるマイペース型。「地図は生きている」「気になる道は歩け」など数々の名セリフを口にする。

仕事中にも散歩をしながら町の変化を頭の中に刻み込み、帰宅後は推理に没頭するあまりたびたび夕食の支度を忘れたり、事件の糸口がひらめくと「あー!」と叫びながらどこかに走り去ってしまうなど、ユーモラスなキャラクターになっている。道端で困っている人を見かけると、すぐに駆け寄り「どうしました?」と明るく声をかける気さくさも持ち合わせ、その後CMなどで多くの人々を魅了する真矢の親しみやすさも見てとれる。

軽やかな衣装に身を包み自然体で珠子を演じた真矢だが、実は彼女自身マイペースな性格だという。さらに真矢は縮尺から実際の距離を計算するのが大好きな地図マニアという意外な共通点の持ち主で、おかげですぐに役に入り込めたと語っている。

■"等身大"な真矢ミキから親しみやすさを感じることができる

(C)東映

役作りにも積極的で、事件が起きると職場に置いてあるスニーカーを指に下げて颯爽と現場に向かう設定も、仕事後はヒールのない靴に履き替えるという真矢本人の発案。さらに同じテレビ朝日系の「京都地検の女」の成増刑事(寺島進)がゲストで出演しているが、同番組の大ファンだった真矢は成増が珠子の元カレだったという裏設定も提案した。珠子のキャラクターは作られただけではなく、等身大の真矢の中から自然発生した部分も多くを占めていたようだ。

本作は真矢にとって記念すべき初のドラマ主演作。これを機に「全力離婚相談」や「さくらの親子丼」など数々のドラマで主演を務めることになる彼女にとって、それまでにないキャラクターで新境地を切り開いた本作はキャリアの中でもポイントとなる重要な作品でもあったのだ。

文=神武団四郎

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