特殊な嗅覚を持ち、現場に残された臭いで犯人の性別や年齢を言い当ててしまう探偵が活躍する海外ドラマ「スニッファー ウクライナの私立探偵」。2013年にウクライナで制作され、数々の賞を海外テレビドラマ祭で受賞、60カ国で放映権が販売されるほどのヒット作だ。
日本でも2015年にAXNミステリーで放送され、2016年にはNHKが「スニッファー 嗅覚捜査官」としてリメイク版を製作した。人並外れた嗅覚で事件解決に協力するコンサルタント・"スニッファー"こと華岡信一郎を演じるのは、昨年俳優デビュー30周年を迎えた阿部寛だ。
阿部寛演じる"スニッファー(匂いを嗅ぐ人)"の実力のほどは?
阿部といえば、押しも押されもせぬ名俳優。2012年には『テルマエ・ロマエ』で第36回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞し、今年公開された『空海―KU-KAI―』や『のみとり侍』といった話題作にも次々に出演している。
そんな阿部が演じる主人公・華岡はクールでハードボイルドな雰囲気を醸し出していて、レトロなスポーツカーを乗り回していたりもする。端正なマスクと相まってそれはそれはカッコイイのだが、それだけでは終わらない。
華岡が捜査の前に必ずすることがある。現場の匂いをかぐために"鼻栓"を抜くのだ。匂いに敏感すぎるため、普段は鼻栓をして生活している華岡ならではの仕草だが、ハードボイルドな役柄と鼻栓を抜くシーン、そのシュールなギャップで多くの視聴者の心を奪ってしまうあたりは、さすが阿部だ。
そして事件現場の匂いを嗅ぐやいなや、「劣化した油、乾麺の匂い、カップラーメンだ」「年齢は30代後半から40代前半、年齢は加齢臭の元になるノネナールの匂いでわかる」といった具合に、残された匂いからズバズバと犯人をプロファイリングしていく。匂いでそんなことがわかるのか!という驚きで視聴者を包んでしまうのだ。
彼のプロファイリングから犯人像を想像してみるのもこのドラマの楽しみ方のひとつ。また匂いの元となる物質名も次々に披露され、見ているだけで匂いに関する知識もつきそうだ。華岡の活躍だけでなく、さまざまな魅力に満ちたドラマに仕上がっている、というわけだ。
香川照之との絡みや、豪華ゲストの出演も見逃せない!
華岡のお守り役として登場するのが、香川照之演じる小向達郎。確かな銃の腕を持つ人情派の刑事で、にぎやかで親しみのある人物だ。性格も外見も対照的な二人だが、事件の解決を重ねるうちに次第に良き相棒となっていく。
豪華ゲストの出演もこのドラマの特徴で、第1話ではスクラップ工場で働く男を劇団ひとりが熱演した。さらに第2話にはトータス松本、第3話にはイッセー尾形と川原亜矢子、第4話には黒木瞳などが登場。彼らはスニッファーの嗅覚を、どんな匂いで刺激するのだろうか。
回を重ねるごとに深まっていく人間関係、主人公・華岡の恋愛など、他にも見どころ満載の「スニッファー 嗅覚捜査官」は、8月14日から毎週火曜日放送予定。ありがちな刑事モノとは一線を画す本作で、阿部演じる華岡と一緒に難事件を解決してみてはいかがだろうか。
文=堀慎二郎
放送情報
スニッファー 嗅覚捜査官
放送日時:2018年8月14日(火)22:00~
チャンネル:AXNミステリー
スニッファー ウクライナの私立探偵(シーズン2)
放送日時:2018年8月15日(水) 22:00~
チャンネル:AXNミステリー
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
詳しくはこちら