今年7月に入籍を発表し、幸せまっただ中の女優・真野恵里菜。お相手はスペイン1部リーグのヘタフェに所属するサッカー選手・柴崎岳だ。柴崎がロシアW杯で日本代表をけん引する活躍を見せた直後だっただけに、この発表は大いに世間を沸かせた。

真野が送ったアドバイスのおかげで、寡黙で有名だった柴崎がインタビューで饒舌に語るようになるなど、人生のパートナーとしての役割もしっかり果たしているようだ。入籍時は柴崎はスペイン、真野は日本と離れていたが、9月に真野がスペインに生活の拠点を移すと発表、いよいよ本格的な夫婦生活がスタートする。

ハロプロのアイドルから女優へ、決意の転身

真野が芸能界を目指したのは中学生の時。松浦亜弥に憧れていた彼女は何度かオーディションを受けて「ハロプロエッグ」の研修生となった。以後コンサートはもちろん、ハロプロのメンバーで構成されるフットサルチーム「Gatas Brilhantes H.P.」や、その選抜メンバーによるユニット「音楽ガッタス」などにも参加した。

2008年には研修生を卒業してソロ歌手として活動を始め、2009年にはシングル「乙女の祈り」でメジャーデビュー。またBSのドラマや映画などにも出演し始めるようになる。

そんな真野の演技の才能を見抜いたのが、「TRICK」などを手掛けた堤幸彦監督だった。真野は堤が参加する演劇ユニット「キバコの会」で2010年から出演し、同年、堤が監督を務めた「SPEC」で地上波ドラマ初出演を果たす。

そんなこともあって、2013年2月、真野はハロプロを卒業し女優の道を歩む決意をする。この時の心境を「(ソロ歌手として)まだまだ大きいステージを夢見ていました。でも、それよりも芝居をやりたいという想いが強くなり(中略)卒業を決意しました」と、自身のブログで綴っている。

女優の道を歩み始めた真野が挑んだ大作『THE NEXT GENERATION　パトレイバー』

女優となった真野は、ドラマでは2013年に「みんな！エスパーだよ！」や2016年に「逃げるは恥だが役に立つ」、映画では2015年の『新宿スワン』や『リアル鬼ごっこ』、2016年の『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』など、話題作に次々と出演するようになった。

特に注目したいのが、人気アニメを実写化した『THE NEXT GENERATION　パトレイバー』シリーズ。全12話＋1話を全7章とした短編シリーズで、2014年4月に第1章から劇場公開がスタート、翌2015年には長編劇場版『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』も公開されるという一大プロジェクトだった。

物語は2013年の東京を舞台に、警察用ロボット「パトレイバー」を操る特車二課の面々が奮闘するというもの。真野はこの一連の作品で、主役の泉野明役を務めた。筧利夫や福士誠治といった個性派俳優の中にあって、天才的な操縦の腕を持ち、明るく無学で負けず嫌いという、やはり個性的なキャラクター・泉野明を、見事に演じ切っている。

『THE NEXT GENERATION　パトレイバー』シリーズは、10月27日から3カ月にわたって放送予定。ハロプロのアイドルから本格女優に転身した真野恵里菜の演技に、ぜひ注目してほしい。

文＝堀慎二郎