藤田富が人工生命アマゾンへ変身!異彩を放つ作品「仮面ライダーアマゾンズ」

2019年4月に新元号の発表が予定され、まもなく区切りを迎えようとしている"平成"という時代。そのため"平成最後の"という冠があらゆる場所で頻出しているが、もちろん「仮面ライダー」シリーズも例外ではない。現在放送中の「仮面ライダージオウ」は、 "平成最後の仮面ライダー"となるわけだが、2000年1月30日に初回放送を迎えた「仮面ライダークウガ」以降、平成に放送された計20作品は"平成仮面ライダー"として多くの子どもや大人たちに愛され続けてきた。

しかし、その"平成仮面ライダー"20人の他にも、実は平成という時代を駆け抜けてきた「仮面ライダー」たちがいることをご存知だろうか。そのうちの1人が「仮面ライダーアマゾンズ」(以下、アマゾンズ)。本作は、1974年~1975年に掛けて放送された「仮面ライダーアマゾン」をモチーフに製作されたが、その特徴は「アマゾン」同様に他の「仮面ライダー」とは一線を画すもの。食人衝動の描写といった残酷な面や、それぞれの陣営が抱く思惑や浅ましさ、またホラー要素をも兼ね備え、全体を通してダークトーンでまとめられている。

そんな「仮面ライダーアマゾンズ」の主人公・水澤悠を演じたのが、若手俳優の藤田富(ふじた・とむ)だ。藤田は男性ファッション誌の専属モデルとして人気を博した後、2015年6月に「大正浪漫探偵譚-東堂探偵事務所-」で初舞台を踏んだ。さらに同年には、舞台「不知森の神石~アル・カポネに出逢ったら~」で初主演を務め、TVドラマにも進出。役者業に挑戦した初年度から、舞台3本、ドラマ作品にも出演を果たし、好調なスタートを切ったのだ。

その後も藤田の歩みは止まらない。2016年は先述の「アマゾンズ」で主演を務めた一方、舞台では主演作品を2本経験した。「アマゾンズ」で主演を務めたこと、さらに3年にわたって水澤悠という役に向き合ったことは、藤田のその後の活動や演技に多大なる影響を与えたことだろう。精神力も体力も削られる厳しい現場を経験した藤田は、着実にキャリアを伸ばしていき、2019年には映画『地獄少女』への出演も決定している。

 

(C)2016「仮面ライダーアマゾンズ」製作委員会 (C)石森プロ・東映

本格的な映像作品進出のきっかけともなった「アマゾンズ」では、藤田は残酷な運命に翻弄される心優しい青年・水澤悠に挑戦。病弱ながらも平穏な日々を過ごしてきた悠は、ある日遭遇した事件によって、引きずり込まれるかのように仮面ライダーアマゾンオメガへと突如変身を果たしてしまう。自身も知らない異形の姿に戸惑う悠だったが、それは始まりに過ぎず、悠は自分と同じ"アマゾン"たちがたどる哀しき運命に向き合っていく。

「アマゾンズ」は物語の重厚さにも惹かれるが、特に注視していただきたいのは登場人物たちの心情である。善と悪、生と死の狭間に置かれ、それぞれが持つ倫理観や正義感がぶつかり合っていくさまは、1971年に放送された「仮面ライダー」を想起させられることだろう。"平成"が終わるその前に、"原点=昭和仮面ライダー"と"平成仮面ライダー"のDNAを受け継ぐ本作を、体当たりで悠役に挑んだ藤田の姿とともに楽しんでもらいたい。

文=椋鳥

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放送情報

仮面ライダーアマゾンズ
放送日時:2019年2月4日(月)20:00~
チャンネル:東映チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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