松重豊の食べっぷりは不滅！"井之頭五郎"と共に愛され続ける「深夜食堂」

映画やドラマに欠かせない"名バイプレイヤー"としておなじみの松重豊。今年はスクリーンデビューから27年の時を経て初主演を務めた映画『ヒキタさん！ご懐妊ですよ』も公開され、まさに俳優としてのキャリアの充実ぶりがうかがえる。一見コワモテにも思える、その顔と名前がお茶の間レベルにまで浸透するようになったのは、初の主演連続ドラマ「孤独のグルメ」(2012年～)がきっかけ。主人公の井之頭五郎を演じた松重は、見る者の食欲ばかりか満足感をも刺激する"幸せな食べっぷり"を披露。深夜帯ながらもドラマは大ヒットとなり、今年10月からは「Season 8」の放映がスタートしてさらなる注目を浴びている。

一方、"飯テロ"ドラマにおいて、「孤独のグルメ」の双璧をなす作品として高い支持を得ているのが、ベテラン俳優・小林薫が主演を務める「深夜食堂」シリーズだ。漫画家の安倍夜郎の作品で2006年10月に読み切りマンガとして初登場した本作は、「孤独のグルメ」よりも早い2009年に実写ドラマがスタート。新宿の路地裏にある深夜0時から朝7時ごろまでしか営業しないという"深夜食堂"を舞台に、そこで展開する人情話と、小林演じるマスターが作る渋い料理の数々は、グルメドラマの先駆けとして、多くのファンを獲得した。そんな人気シリーズの第4弾となる「深夜食堂 4」が11月4日(月)にファミリー劇場にてCS初放送を迎える。

ドラマ版の放送開始から今年の10月で10周年を迎えた「深夜食堂」だが、記念すべき第1回目のゲストが、地回りのヤクザ・竜を演じた松重豊だった。来店するたびにタコの形の赤いウィンナーを注文する竜は、その後は"深夜食堂"の常連に。「深夜食堂 2」の第1話にも登場し、彼の過去に隠された悲恋と赤いウィンナーへの想いが丁寧に綴られる"号泣必至の神回"としてファンの記憶に刻まれることとなったのだ。最新シーズンである今作にも、最終話「年越しそば、再び」でもちろん"来店"しており、店の1年を振り返るエピソードで、意外な一面を見せてくれるのも見逃せない。

竜のエピソード以外にも「深夜食堂 4」はこれまで以上に多彩なメニューと、感涙の人情話のオンパレードだ。第31話「タンメン」では、アナウンサーの男・島田(近藤公園)と、タクシー運転手の女・晴美(片岡礼子)の出会いから、それぞれの過去と恋心が丁寧に描かれると思いきや、ある常連客の意外な過去が明らかになるという驚きのストーリー展開で心を掴まれる。また、豊原功補と松本まりかが共演する第35話「たまご豆腐」では、豊原扮する賭け麻雀を生業にする大神と、松本演じるキャバクラ嬢・ミドリのすれ違う想いに胸を締め付けられてしまう...。

食欲をそそられるマスターお手製のメニューや、豪華俳優陣の共演など見どころ満載の「深夜食堂 4」。ファミリー劇場では11月に「深夜食堂」シリーズ第1弾～第3弾、そして映画全2作を特集して放送するので、「孤独のグルメ」とはひと味違うキャラクターで登場する松重の見事な食べっぷりに注目してみてほしい！

文＝スズキヒロシ

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