滝藤賢一、広瀬アリス、水野美紀の3人組が最強！「探偵が早すぎる」が面白すぎる

滝藤賢一と広瀬アリスがW主演を務めた人気ドラマが「探偵が早すぎる」(日本テレビ系)。続編を望む声が多かったこともあり、この12月には「探偵が早すぎるスペシャル」の放送も決定した。

トリックを見破り、事件を未然にスピード解決する滝藤演じる千曲川探偵、5兆円の遺産を相続することになる広瀬演じる女子大生の十川一華、そして一華を守るクールでめっぽう強い水野美紀演じる橋田政子の人気トリオの炸裂した演技がまた見られると視聴者の期待が高まっている。見事にクセ者揃いの登場人物たちが繰り広げるコメディサスペンスドラマの見どころとは？

■命を狙われすぎのヒロインと作戦を暴かれすぎの犯人たち

原作は井上真偽の推理小説。ドラマは幼い頃に母を亡くしたヒロイン、一華がある日、多角経営を営む大陀羅一族の娘だったことを知らされ、巨額の遺産を相続することになり、片平なぎさ演じる一族の女帝、朱鳥らの画策であの手この手で命を狙われることになるというストーリー。

5兆円に目がくらんで一華をどうにかして殺害しようとする大陀羅家の悪だくみを事件が起こる前に未然に防いでしまうのが、一華の家政婦として暮らす橋田に雇われたトリック暴きの天才であり、変人の千曲川探偵だ。「殺しは私の美学に反する」が千曲川のポリシーであり、犯人が作戦を実行する途中で手を打っているため、命をねらわれている当人の一華は危機感が薄く、自由奔放でどこにでもついてくる千曲川とマナーに厳しいドSの家政婦の橋田を鬱陶しく思っているほど。

やがて事の重大さに気づいた一華と探偵、家政婦の3人に絆が生まれることになるのだが、「作戦、失敗しすぎだろ」とツッコミを入れたくなる片平なぎさ(圧の強さがさすが)ら絵に描いたような悪の大陀羅ファミリーのしつこさと、逆境にめげない突き抜けたヒロイン、トリック返しを信条とするひょうひょうとした探偵っぷりなど、じわじわと面白さが増してくる。

■滝藤賢一、広瀬アリス、水野美紀の鉄壁トリオに注目

アドリブが飛び交っていたというドラマの現場だが、トリックを見破るのは早いが、食べるスピードはおそろしく遅い千曲川に一華が「食べるのおそっ！」「動きがうるさい！」などと大声でツッコミを入れたり、千曲川の容姿を「もじゃメガネ」と表したりと、漫才のようなやりとりが繰り広げられるのもこのドラマの醍醐味。

普段は鉄仮面のごとくポーカーフェイスな橋田がプールで溺れそうになっている一華の異変に気付くやいなや、服のまま颯爽と飛びこんで助けたり、敵に飛び蹴りを食らわせたりとギャップも面白い。演技派の滝藤と水野に守られている役柄のためか、広瀬の芝居も振り切れていて「そこまでやる？」と思うぐらい変顔も全開だ。

5兆円が絡みながら、3人とも貧乏な設定。謎解きの楽しみはもちろん、我が道を行く姿に笑えて、いつのまにか変人3人の関係が愛おしくなってくる！？

文＝山本弘子

この記事の全ての画像を見る