福岡のローカルアイドルとしてイベント出演中に撮られた1枚の写真。その美少女ぶりがネットで拡散され、一躍時の人となった女優と言えば橋本環奈だ。
■話題作に次々と出演、老若男女から人気を集める
もともと芸能界に興味を持っていた橋本は2011年、小学生の時に是枝裕和監督の映画『奇跡』で女優デビュー。2013年の"奇跡の1枚"騒動をきっかけに次々と話題作に出演するようになった。
2016年には映画『セーラー服と機関銃-卒業-』で映画初主演、翌年同作品で第40回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞している。また2017年には『銀魂』でヒロインの神楽役を務め、体当たりの演技に加えて前代未聞の"鼻ほじ"シーンが話題となった。
その後もバラエティ番組やCMはもちろん、さまざまな作品で大活躍。テレビドラマでは2018年放送の「今日から俺は!」でヒロインの早川京子を演じ、"ぶりっこ演技"で多くのファンの心を掴んだ。また2019年にはラブコメ漫画の実写化『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』でヒロインの四宮かぐや役も務めている。2020年もスリラー映画『シグナル100』(1月公開)や人気小説の実写化『小説の神様』(5月公開)といった映画で主演を務めるなど大活躍だ。
■原作ファンも納得の愛らしい河了貂役が話題に
そんな橋本のひと味違う魅力が見られるのが、紀元前の中国の春秋戦国時代を描いた2019年公開の映画『キングダム(2019)』だ。秦や趙など7つの国に分裂した当時の中国で、山崎賢人(※「崎」は正しくは「立さき」)演じる戦災孤児の主人公・信が"天下の大将軍"になるべく戦う物語で、原作の漫画は累計発行部数4000万部を超える人気作品。この映画で橋本は、山民族の末裔である河了貂(かりょうてん)を演じた。
貂は鳥を模した蓑を常に纏っていて、男言葉で少年っぽく話す一風変わったキャラクター。立ち位置もユニークで、陰謀渦巻き、血で血を洗う戦国で生きるキャラクターたちの中にあって、お金目当てで信にくっついてくるのんきなキャラクターとして描かれる。
橋本の貂役があまりにピッタリだったため、SNS等で「可愛すぎる!」と大評判となった。原作通りのモコモコした蓑を着て、ばっさりショートにした髪型は非常に愛らしい。戦国時代が舞台なだけにくすんだ色合いのシーンが多く、おまけに茶色い蓑に包まれているため、橋本の色白の肌が綺麗に映えている。
物語でも血の気の多い信との言い合いや、信へのツッコミを入れるシーンが多々あり、良いテンポで笑いと清涼感を注入してくれている。貂は原作でマスコットキャラクター的な存在なのだが、映画の橋本もまさに、モコモコでかわいい愛すべき存在となっているのだ。
同時に、熱血青年の信、吉沢亮演じるクールな若き秦の王・嬴政、大沢たかお演じる秦国六大将軍の一人・王騎といった個性極まる登場人物の中にあっても、その美貌と気の抜けた演技で存在感を示す橋本の姿は強く印象に残る。
映画『キングダム(2019)』は2月1日(土)にWOWOWシネマで放送予定。"奇跡の1枚"から飛躍した美少女の戦乱での生き様を見届けたい。
文=堀慎二郎
放送情報
キングダム(2019)
放送日時:2020年2月1日(土)20:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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