日本のホラー映画の代表作の1つとなった映画『着信アリ』シリーズの完結編『着信アリFinal』(2006年)が、衛星劇場で放送される。監督はTV版を手がけた麻生学で、原作は秋元康。携帯に死の予告を告げる着メロが鳴り響き、電話がかかってきた人間が怪死する設定が多くの視聴者を恐怖に陥れたシリーズだが、完結編では"転送スレバ死ナナイ"という件名により誰かに転送すれば自分は死を免れるというルールが加わり、修学旅行中の高校生たちが大パニック。阿鼻叫喚の地獄絵図になるというストーリーだ。
W主演を務めたのは、まだ10代の堀北真希と黒木メイサで、韓国に住む黒木の男友達として日本でブレイクする前のチャン・グンソクが出演。約15年の月日が流れた今では夢のような共演。初々しさが残る3人がこの映画で演じた役どころと、その魅力とは?
■堀北と黒木の友情も見どころの1つ
堀北真希演じる"明日香"は執拗なイジメを苦にして首を吊り、自殺を図った少女。黒木メイサ演じる"えみり"はクラスメートから頼りにされる存在だが、実はイジメられていた時期があり、かばってくれた明日香を救うことができなかった過去を悔やみ続けている。旅先の韓国で次々に級友が怪死する中、"これはパム(明日香のニックネーム)の呪いだ"とみんなが怯えだし、えみりは生きているのか死んでいるのかもわからない明日香の携帯に連絡することになる。
意識を乗っ取られたことにより、ゾッとするほど冷酷な顔と儚く優しい顔を使い分ける堀北の演技、みんなが逃げ惑う中、事件を解決しようと動き、クールな存在感を放つ黒木。明日香とえみりの友情は映画の中でも重要なファクターとなっているが、堀北と黒木がプライベートでも親友なのは有名な話。2019年には黒木が10年前の堀北の写真をインスタグラムで公開し、話題を呼んだ。この2人のW主演自体が見どころでもある。
■素朴であどけないチャン・グンソクも大活躍
チャン・グンソクが演じているのは聴覚をなくした青年、アン・ジヌ。韓国の空港でえみりと待ち合わせ、不気味な事件のことを知って、後悔に苛まれるえみりを手話で励まし続け、PCを駆使して一緒に事件を解決すべく導いていく誠実で切ない役柄だ。
2020年に社会服務要員としての服務を終え復帰したグンソク。この映画では王子様というより、 "グンちゃん"と呼びたくなるあどけなさの残る表情や佇まいで、日本で大人気となった彼のイメージで見るとビックリするかも!?不穏な着信音のみならず、キャストにもドキドキさせられるのが『着信アリ Final』と言えるだろう。
文=山本弘子
放送情報
着信アリFinal
放送日時:2021年3月1日(月)1:30~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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