変身後のヒーロー役!スーツアクター・高岩成二に聞く、平成ライダー回顧録

主人公がベルトを腰に着け、「変身!」と言ってポーズを決めると、スーツを着た仮面のヒーローに。超人的なパワーで悪の組織の手先を次々にやっつける。'70年代、カラーテレビが普及する中で「仮面ライダー」は少年たちの心をつかみ、テレビ放送が続いた。'94年にいったん中断したものの、'00年の「仮面ライダークウガ」でシリーズ復活。新しい時代にふさわしい平成ライダーが毎年誕生する中、'01年放送の2作目「仮面ライダーアギト」 をはじめ20作中18作でメインライダーを演じたスーツアクター高岩成二は、平成ライダーの時代をこう振り返る。

「『アギト』で初めてライダーを任された時は、『絶対に視聴率を取ってやる』と息巻いていました(笑)。物語はサスペンスタッチで殺人事件が起こるなど、平成ライダーは子供だけでなく大人にも向けた内容だと思いましたね。次の『仮面ライダー龍騎』は昭和ライダーをオマージュし、1号や2号の変身ポーズを取り入れていました。その『龍騎』以降は監督たちの信頼を得て指名され、歴代の仮面ライダーを演じてきました」

「仮面ライダーオーズ/OOO」

©石森プロ・東映

平成ライダーは「電王」('07年)の佐藤健、「W」('09年)の菅田将暉、「フォーゼ」('11年)の福士蒼汰と吉沢亮、「ドライブ」('14年)の竹内涼真ら、イケメン俳優をスターに押し上げた。高岩は彼らが変身した後のライダー役で、アクションだけでなく芝居も工夫した。

「スーツアクターとしては、変身後も主演の彼らが演じているように見せなければという意識はありましたが、初めは自分の表現力が足りず...。ただ、変身前の主人公の真似をしても演じるのが息苦しくなってしまうので、『主人公がやるかもしれない』というラインで自分なりにキャラを表現しました。主演の若い俳優とすり合わせながら、二人三脚でライダーを作っていくのは楽しかったですね」

「電王」では変身前の主人公(佐藤健)、彼にとりつく未来人のモモタロス(高岩)、変身後の電王(高岩)という3者が存在。

「アドリブも生かしてくれる現場で好き放題に演じましたが、最終的にモモタロスの声を当てた声優の関俊彦さんは大変だったかも(笑)」

そう高岩は振り返る。だが、そういった新しい試みが、熱狂的な特撮ファンを生み出していった。

「仮面ライダーフォーゼ」

©石森プロ・東映

「『オーズ』('10年)はとぼけた主人公だったので、バイクに変形するはずの自動販売機が故障していたシーンではただの自販機にまたがるなど、コミカルな動きも入れました。『フォーゼ』は昭和のような不良高校生ということで変身後もリーゼントをなで上げるような仕草をしましたね。ただ、『フォーゼ』は月面基地にいる場面でのマスクがほぼ何も見えない仕様で、共演者の声だけが頼り。手足にいろいろなモジュールが付くのも、動きにくくて参りました」

設定が複雑になればなるほど、スーツアクターの負担は増加。平成ライダーの世界観を支えてきた彼らの功績は大きい。

「やはり体力的にきついのは真夏。太陽とレフ板に照らされながらライダースーツを着てアクションをするわけですから。まだ熱中症対策の補水液がない時代は、白湯と塩を飲み込んでいましたよ(笑)」

「仮面ライダーゼロワン」

© 2019 石森プロ・テレビ朝日・ ADK EM ・東映

時代は令和に入り、高岩は「ゼロワン」( '19年)で敵キャラの滅(ほろび)を演じた。

「劇場版の撮影で平成ライダーがずらりと並んだ時、我ながらよくこんなに多くのライダーを演じたなと思いました。新しいライダーに期待することは、平成を変に引きずらず、一から令和の仮面ライダーをつくり上げていってほしいなと。撮影前にVTRでコンテを作るなど、アクションの手法でも新しいやり方が導入されているので、大いに期待しています」

取材・文=小田慶子

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放送情報

仮面ライダーフォーゼ
放送日時:2021年4月2日(金)7:30~
チャンネル:ファミリー劇場

仮面ライダーゼロワン

放送日時:2021年4月5日(月)8:00~
チャンネル:テレ朝チャンネル1 ドラマ・バラエティ・アニメ

仮面ライダーオーズ/OOO

放送日時:2021年4月6日(火)1:30~
チャンネル:ファミリー劇場

※放送スケジュールは変更になる場合があります

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