Netflixの「クリエイターズ・ファイル GOLD」に6才の少女役として出演。インスタグラムに幼稚園児風の写真をアップすれば「こんな可愛いアラフォーいません」「若すぎる」など驚きの声が相次いだ安達祐実。今年の9月に40才の誕生日を迎える安達が"自分役"にチャレンジし、10年ぶりに地上波連ドラ主演を果たした「捨ててよ、安達さん。」(2020年)が6月にホームドラマチャンネルで放送される。
子どもの頃から女優という設定や、数々のエピソードはまるで安達の生活を覗き見しているかのよう。視聴者から現実とフィクションの境目がわからなくなるという声が上がり、毎回、登場する謎の少女(川上凛子)や北村匠海ら豪華ゲスト陣も気になる存在として反響を呼んだドラマを振り返ってみたい。
■安達祐実そのものと思わせる自然体の演技に引き込まれる
ドラマは安達が女性誌から「手放して心地よく暮らすひと。」をテーマに"毎号私物を一つ捨てる"という連載企画の相談を持ちかけられる設定。女優と母親業の両立で睡眠3時間という日々の中、疲れきって家に帰り、捨てるものについて考えていると、夢の中に謎の少女と捨てられないものたちが擬人化して出てくるというシュールなストーリーが繰り広げられていく。
現実の場面ではマネージャー(西村晋弥)とのやりとりや撮影現場のシーン(共演者で梶原ひかりが出演)も。キャストやスタッフとの空気を大事にして仕事をする姿勢に"小さい頃から人の顔色ばかり伺ってきちゃったから"という台詞が出てくるなど、いちいちリアルだ。
夢の中では無愛想で上から目線の謎の少女に「安達さんってさ」と怒られたり、輪ゴム(臼田あさ美)とレジ袋(戸塚純貴)や婚約指輪(渡辺大知)、パジャマ(YOU)など擬人化したゲストたちに「捨ててください」と懇願されるのだが、戸惑ったり、思い出を回想する安達の演技は「ホントにこういう感じなんだろうな」と思わせるほど自然体。さまざまな憶測を呼んできた謎の少女の正体が明らかにされ、安達が抱えてきたトラウマに向き合う最終回では、その迫真の演技に称賛の声が溢れた。
■北村匠海や松本まりかも意外な役でゲストで登場
めくるめくゲスト陣も話題になった本ドラマ、9話では夢の中のシーンで北村匠海が登場し、ギターの弾き語りで「夕焼け小焼け」を歌うシーンも視聴者を喜ばせた。この回のエピソードも仕事がなかった時代のことを「苦しかった」と振り返るなど、シュールな中に安達のヒストリーが盛り込まれているのがリアル。
そして7話では夢の中に「私たちのどちらかを捨ててほしいんです」と安達の愛読書のハードカバー版、ヨウコ(松本まりか)と、文庫本のミヤ(徳永えり)がバトルを繰り広げる展開に。こだわりのデザインなど新書版の良さと持ち歩いて読める文庫本のパフォーマンス力を力説する2人の共演も話題となった。
回によって登場するモノたちにも安達祐実の日常や失った恋の思い出、妊娠中の心境、母親への想いなどが盛りこまれ、1度見たら最後まで思わず見てしまうドラマだ。
文=山本弘子
放送情報
捨ててよ、安達さん。
放送日時:2021年6月27日(日)2:00~
チャンネル:ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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