浜辺美波、映画『約束のネバーランド』で見せた太陽のような存在感

『約束のネバーランド』より
『約束のネバーランド』より

映画『君の膵臓をたべたい』などで注目され、2020年にはドラマ「私たちはどうかしている」で主演、2021年には「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」で菅野美穂の娘役を演じるなど、大人の女性から無邪気な学生役までできる演技が評価され大活躍中の浜辺美波。

浜辺が18才の時に撮影され、20才の時に公開された主演映画『約束のネバーランド』が10月にWOWOWプライムで放送される。原作は週刊少年ジャンプで連載された人気コミック。アニメ化もされた本作の監督は『ツナグ』の平川雄一朗で、映像の美しさも秀逸だ。浜辺が演じているのは孤児たちが家族のように幸せに暮らしている養護施設グレイス=フィールドハウスのリーダー的な主人公、エマ。ハウスのママ、イザベラ役を北川景子が、ママのサポートとして派遣されてくるクローネを渡辺直美が演じている。これまでにないアクティブな役を演じるため、ジムで体力作りをして臨んだという浜辺が演じるエマの魅力とは?

『約束のネバーランド』に出演した北川景子
『約束のネバーランド』に出演した北川景子

(C)白井カイウ・出水ぽすか/集英社 (C)2020映画「約束のネバーランド」製作委員会

■ハウスで共に育った仲間を信じるエマの強さ

浜辺が演じている15才のエマは明るくてとにかく元気。ハウスの敷地を走りまわり、木があれば登り、年下の子どもたちを引っ張っていくリーダーシップを発揮している。ハウスの中で特に仲が良いのが、シニカルな性格のレイ(城桧吏)と冷静で心優しいノーマン(板垣李光人)。

16才になったら里親が引き取りに来て、新しい生活が始まると信じて疑わなかったエマは、ある日、ハウスを去る少女が大事なぬいぐるみを忘れていったことに気づき、ノーマンと後を追いかける。そこで見たものは少女が鬼の生贄にされる残忍な光景。楽園だと思っていたハウスは鬼に献上する食用児を育てる農園だったのだ。ショックを受けて泣き叫ぶエマに逃げることを提案し、2人はレイに自分たちが見たことを打ち明ける。

その日から信頼していたママを出し抜く頭脳と肉体を使った3人のスリリングな脱出計画が始まるのだが、それがどんなにハードルが高い作戦であっても"ハウスの仲間みんなを連れて逃げる!"と言い切り、ノーマンに仲間の中にスパイがいると聞かされても"いい子ばっかりだよ"と疑わないエマは太陽のような存在。"友情・努力・勝利"と評されてきた週刊少年ジャンプの世界観を眩しい笑顔の浜辺が体現している。

(C)白井カイウ・出水ぽすか/集英社 (C)2020映画「約束のネバーランド」製作委員会

■浜辺美波と北川景子の対決シーンも見どころ

ハウスの子どもたちに遊びも勉強も教えてきたママは、エマにとって絶対的な存在。本当の母親のように思ってきた彼女の裏の顔を知ったエマの葛藤、本音も描かれている。秘められたママの過去、エマのママへの想い。北川と浜辺が、これまで心の奥にしまっていた気持ちをぶつけ合うシーンは迫力たっぷりだ。

聖母のような表情から鬼の形相に変わる北川の演技や、ファンタジーから飛び出してきたような渡辺のぶっ飛んだ存在感も、浜辺の勇気とポジティブ精神を引き出す重要なスパイス。最初から最後まで飽きさせない。

文=山本弘子

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放送情報

約束のネバーランド
放送日時:2021年10月23日(土)13:00~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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