「菅波先生」役が話題の坂口健太郎が、映画『ナラタージュ』で見せた変貌ぶり

坂口健太郎
坂口健太郎

NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」でモネを支える不器用ながら誠実な医師、菅波光太朗役が大人気の坂口健太郎。清野菜名と共演するドラマ「婚姻届に判を捺しただけですが」もスタートするなど、俳優としての快進撃はまだまだ続きそうだ。

そんな坂口がヒロイン(有村架純)に恋をして、若さゆえに暴走してしまう役を演じた作品が、松本潤主演の映画『ナラタージュ』(2017年公開)。その変貌ぶりが怖いと視聴者の間で話題となった坂口の役柄と演技を振り返ってみたい。

『ナラタージュ』に出演した有村架純と坂口健太郎
『ナラタージュ』に出演した有村架純と坂口健太郎

(C)2017「ナラタージュ」製作委員会

■坂口健太郎演じる白Tシャツが似合う爽やかな青年の一途な恋

有村架純演じる工藤泉は、絶望しかかっていた高校時代に演劇部の顧問を務めていた葉山先生(松本潤)に声をかけられ、演劇部に入部。泉にとって葉山先生は人生を救ってくれた恩人であり、学校を卒業しても忘れられないほど好きになった男性だ。大学2年生になった泉は葉山先生から演劇部の卒業公演を手伝ってくれないかという電話をもらい、久しぶりに高校に出向く。そこで出会ったのが卒業生ではないが、助っ人として参加することになった坂口演じる小野玲二。泉に恋をした小野は2人きりになったときに靴職人を目指しているという夢を打ち明け、試作品の靴を見てほしいと家に誘う。「工藤さんのことが好きだ」とストレートに告白するものの泉の心は動かず撃沈。

それでも映画の前半の小野は、泉が葉山先生を目で追っていることに気づき、「葉山先生のこと好きなの?わっかりやすいな」と笑う屈託のない爽やかな青年だ。2人でバイクで走るシーンや、先生のことをふっきろうとする泉に告白されて照れくさそうにする笑顔は無邪気でかわいい。

このまま、爽やか路線を貫くのかと思いきや、坂口の白と黒ぐらいギャップのある演技に驚かされるのが後半の展開だ。

(C)2017「ナラタージュ」製作委員会

■嫉妬をコントロールできなくなる坂口健太郎の演技に注目

念願叶って泉と付き合い始めた小野は、夜更けに泉の携帯に着信があったことで葉山先生との関係を疑うようになる。やがて小野から笑顔は消え、口調や表情も変化していく。視聴者を特にビビらせたのは、泉が不審者に後をつけられ、携帯で小野に助けを求めるシーンだ。自分を裏切っていると疑心暗鬼になっている小野の心にはもはや泉の状況を真っ先に心配する余裕はなく、「もし俺が迎えに行くって言ったら、もっと俺のこと好きになってくれる?」とエゴイスティックな質問を投げかけるのだ。

10月27日(水)に映画・チャンネルNECOで放送される『ナラタージュ』より
10月27日(水)に映画・チャンネルNECOで放送される『ナラタージュ』より

(C)2017「ナラタージュ」製作委員会

小野が変貌していく様は、坂口の本作での最大の見どころ。しかし、視点を変えて見れば泉という一筋縄ではいかない女性を好きになってしまった小野の恋は切ない。泉が思春期に負った深い傷をもの言わずとも理解してくれた葉山先生もまた過去のトラウマから抜け出せずに時間を止めてしまったような人物。泉と葉山はある意味、似た者同士。小野に、そんな2人の心情を理解するのは難しかったのではないだろうか。

理性をコントロールできず、自分の欲望を相手に押しつけてしまう様は歪だけれど、誰かのことを本気で好きになったら、人は独占欲や嫉妬から逃れることはできない。若さゆえに自分のエゴを抑えられず相手に不器用にぶつけてしまう小野の心情を、坂口が生々しく繊細に表現している。

文=山本弘子

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放送情報

ナラタージュ
放送日時:2021年10月27日(水)18:30~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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