ピュアな2人の恋模様に胸キュンが止まらない！杉咲花と杉野遥亮が演じたチャーミングな関係とは？

ピュアな2人の不器用でかわいい恋が視聴者をキュンとさせたのが杉咲花主演のドラマ「恋です！～ヤンキー君と白杖ガール～」だ。杉咲が演じたのは盲学校に通っている弱視の高校生・赤座ユキコ。そんなユキコと偶然出会い、恋に落ちるヤンキー男子の黒川森生を杉野遥亮が演じ、思わず応援したくなるカップルとしてSNSでもエールを送る声が相次いだ。白杖をついていることにどこかコンプレックスを抱えながらも、持ち前の負けん気が強い性格で夢に向かって真っ直ぐに生きるユキコと、頬に傷があり、地元で恐れられている不良だが、根は優しく、なんとかユキコの力になりたいと奮闘する実直な黒川が愛おしくなる。そんなユキコと黒川のチャーミングな関係とは？

■大好きになったユキコを守ろうとする気持ちが尊い

ユキコに恋をしたことで黒川の世界は広がっていく。目が不自由な人が道に置かれた自転車につまずくことがあると知って、注意しに行ったり、点字ブロックについて勉強したり、1人で杖をついて盲学校に通うユキコを一生懸命サポートしようとする黒川。2人で映画を見に行った時には、ユキコがポップコーンを食べづらいことを知って手のひらにのせてあげたり、背が高い自分の声がユキコに届きにくいので赤いハイヒールをプレゼントしたり...。最初はうざがっていたユキコも、黒川の裏表のない純粋さにだんだん心を開いていく。いつもハッピーな店長(古川雄大)の計らいでハンバーガーショップでバイトすることになり、失敗しながらも努力に努力を重ねるユキコに、店の外からジェスチャーでエールを送る愛犬のようなかわいらしさも印象的だ。ユキコを尊敬しているため、しゃべるときは基本、敬語を使う黒川。回を重ねるごとに"ピュアでいいヤツ"と視聴者の心を掴んでいったキャラを杉野遥亮が好演している。びっくりした時の表情や照れくさそうな笑顔も魅力的だ。

■黒川との出会いがユキコの頑なだった心を溶かす

幼い頃に母親と別れた黒川の過去を知り、「私はいなくなったりしない」と励ますユキコは、弱視であることに甘えないしっかり者。"ユキコさん"、"黒川"と呼び合う2人の関係はカップルというより先輩、後輩のようでもあるが恋にも将来にも臆病になっていたユキコの心を溶かしたのは素直でいい意味で単細胞な黒川だ。

食品関係の仕事に就きたいと思っていたユキコの夢を「やってみればいいじゃないっすか」と背中を押したのも黒川なら、バスに乗れるようになったり、行動範囲を広げてくれたのも黒川。育った世界が違う2人が出会って、惹かれあい、ちゃんと傷つけあって、成長していく過程が描かれているのもいい。ぼんやりとしかものが見えない難しいヒロインを演じた杉咲花の細やかな演技も見どころで、小さな身体に秘められたガッツを感じさせる役どころはNHK朝ドラ「おちょやん」の主人公に通じる部分も。目が不自由というシリアスなテーマを盛り込みながらラブコメディとして成立しているのは杉咲花と杉野遥亮の軽快な演技があってこそだろう。笑えて切なくてキュンとさせられる。

文＝山本弘子

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