現在と50年前、沢田研二菅田将暉が二人一役で夢に向き合う男を演じる!

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、フジテレビ系連続ドラマ「ミステリと言う勿れ」など話題作が相次ぐ俳優・菅田将暉。そんな彼が「理想的な撮影現場」と感銘を受けた映画『キネマの神様』が、4月に衛星劇場で放送される。

『キネマの神様』で主演の沢田研二と菅田将暉
『キネマの神様』で主演の沢田研二と菅田将暉

©2021「キネマの神様」製作委員会

巨匠・山田洋次監督が松竹映画100周年記念作品として、原田マハの小説を映画化した本作は、"映画の神様"を信じ続けた男が、時代を超えて映画という夢に向き合うさまを描き出した感動作だ。

時は、映画が人々の娯楽の中心だった映画黄金期。若者たちはそこで酒を酌み交わし、そして夢を語らい、時に議論するなど、とにかく活気にあふれていた。菅田が演じるのは、映画監督になるという夢を追い続けていた助監督のゴウ。まさに修業時代を撮影所で過ごした山田洋次監督自身と重なり合う役柄となっている。

もともと原田マハの原作には、この若き日のゴウのエピソードは登場していなかった。だが原作をそのまま映画化するのは難しいと考えた山田監督は、映画館主のテラシン(小林稔侍、若き日を演じるのは野田洋次郎)とゴウが、かつて撮影所で共に過ごした時代があったのではないか、というアイデアをもとに、新たな物語を作り出した。そしてその改変に、熱狂的な山田作品のファンである原作者・原田マハは感激。映画完成後にあらためて「キネマの神様 ディレクターズ・カット」と題した映画のノベライズ本を、原作者自らが執筆するという珍しい展開もあった。

©2021「キネマの神様」製作委員会

デジタル撮影が全盛となった現在では、フィルム撮影を知らない若い世代が増えている。そこで今回の撮影には、当時の撮影所の息吹を知るベテランスタッフを招へい。若きキャスト陣にレクチャーを行ったという。そして菅田には、かつて助監督だった山田監督が直々にレクチャー。撮影現場における助監督としての所作や、山田監督自身が体験したエピソードなどを直に聞くことは「台本以上に大事だった」といい、"山田学校"から数多くのことを吸収したという。

そんな山田組に参加した菅田は、「時間の使い方など、撮影のやり方が他の映画の現場と全然違う。山田監督が考え始めると、スタッフが1時間も2時間も待つこともあった。でもそれだけ粘っても、次の日はリテイクになることもある」という山田組のこだわり、そしてスタッフとの信頼関係に感銘を受けたそうで、「理想的な撮影現場だった」と語るほどに大切な現場となったと振り返る。

それからおよそ50年後のゴウを演じたのがジュリーの愛称で親しまれる沢田研二だ。将来への夢と希望にあふれ、キラキラしていた若き日とはうって変わって、借金まみれの自暴自棄な暮らしへと身を落としたゴウ。そのため家族にも見放されているが、今でも映画への愛情だけは色あせておらず、やがて自分自身の夢とあらためて向き合うことになる......という役柄だ。

もとは志村けんさんが演じるはずだったが、志村さんの急逝により、急きょ沢田が代役に。稀代のコメディアンである志村さんから、天下の二枚目と言われた沢田という交代劇に世間の一部では驚きの声もあったが、かつて二人で一緒に数々のコントを行ってきたこともある同志であり、そして若き日の二人は「実は似ている」と言われていたこともある。非常事態ではあったが、なるほどと納得させられる選択だった。

©2021「キネマの神様」製作委員会

沢田は「志村さんの、お気持ちを抱き締め、やり遂げる覚悟です」と決意を語っている。菅田も、沢田がいる現場を見学に行ったそうで、そのパワフルな演技に圧倒されつつも、「ものすごくチャーミングで。ダメな人なんだけど、色気がある。すごく魅力的なゴウだと思った」と振り返る。そして本編には、沢田演じるゴウが志村さんへのオマージュとも感じられるような「東村山音頭」を歌うシーンがあり、思わずグッときてしまう。

文=壬生智裕

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放送情報

キネマの神様

放送日時:2022年4月3日(日)20:30~

チャンネル:衛星劇場 

※放送スケジュールは変更になる場合があります

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