史上初の2年連続投手5冠、オリックス・バファローズ 山本由伸の練習へのこだわり「とにかくやり込む」

昨シーズン、パ・リーグ所属選手では初となる2年連続の沢村賞受賞、さらに同じく2年連続のパ・リーグMVP受賞、NPBでは史上初となる2年連続の投手5冠など、チームの26年ぶりとなる日本一に大きく貢献したオリックス・バファローズの山本由伸投手。J SPORTSでは2023年も、山本投手の力投を含めたオリックス、広島、中日、楽天イーグルスの4球団の主催試合を中継する。

名実共に日本のエースとなりつつある右腕に、今シーズンの意気込みなどを語ってもらった。（取材は2月春季キャンプ中）

――春季キャンプはいかがですか？

「昨シーズン優勝できたことは嬉しかったですが、今は気持ちを切り替えていつも通りの入りができていると思います。チームメートのみんなも『昨シーズン優勝したから』といったような浮かれた気持ちは一切なく、すでにチーム内で競争が始まっていますから、僕も含めてみんな必死でやっています」

――新加入のキャッチャー、森友哉捕手や石川亮捕手に受けてもらった感想は？

「森さんはバッターとして多く対戦をしたので、それも踏まえた意見を言ってもらえるのがすごく新鮮です。石川さんからも新しい意見が聞けたりして、キャッチャーが変わると配球も幅広くなるので、僕の野球人生的にもありがたい経験だなと思っています」

――「練習」という言葉をよく口にされますが、練習に対するこだわりは？

「やっぱり練習でできないと、(試合でも)できないので、『練習は大事だな』と試合するごとに思いますね。オフの期間もトレーニングはしっかりとたくさんしましたし、技術的な練習もたくさんしました。練習することはたくさんあって、すぐにできないことが多く、やっていくことで上手くなるので、とにかくやり込むということが大事だと思っています」

――新投球フォームに取り組んでらっしゃいますが、踏み切るには勇気が要ったのでは？

「一切ないですね。『いいことをしている』という気持ちなので、そこに対する"怖さ"とか"(向かう)勇気"とかは一切ないです」

――ご自身の中でデビュー(ルーキー時代)から変わったところは？

「一気に変わることがないので、なかなか自分ではどこが良くなってきているかは分からないですが、なんとなく自分が成長できているなというのは年々感じます。一方で、野球が大好きなところは変わらないので、そこは一番大切なことかなと思います。それがないと練習も頑張れないので」

――どんな時に野球の楽しさを感じますか？

「やっていて楽しいと感じることは意外となくて。シーズン終わって『優勝しました』ってなってから、『今年も楽しかったな』って感じますけど、やっている時はすごく必死なので、試合で投げていて楽しいと感じることはないですね」

――今年はどんなシーズンにしたいですか？

「昨シーズンは日本一になりましたし、パ・リーグを連覇したので、今年はパ・リーグ3連覇、日本一連覇に向かって全力でやりたいと思います」

――今年の目標を漢字一文字で表すと？

「何だろう？難しいですね...『勝』で！」

――日本代表への思いは？

「やっぱりトップ選手の中でプレーできるっていうことへの喜びがすごく大きいですね。代表入りするのは3回目になりますが、監督やコーチ陣、メンバーも違いますので、初めての気持ちです。僕はとにかく必死にやるだけです！」

――最後に今シーズンの意気込みをお願いします。

「チームのパ・リーグ3連覇、日本一連覇。そこに向かって全力でやっていきます。今年も応援よろしくお願いします！」

取材＝J SPORTS　文＝原田健

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