100周年を迎えるル・マン24時間レース、小林可夢偉選手平川亮選手の意気込みとは?

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フォーミュラ1のモナコグランプリとアメリカのインディ500と並び、「世界三大レース」と呼ばれる"ル・マン24時間レース"。

1923年5月に初開催され、今年100周年の記念大会が6月10日(土)~11日(日)に開催される。注目は、ハイパーカークラスで6連覇を狙うトヨタの走り。これまでトヨタ1強だったが、今年は50年ぶりにフェラーリが参戦し、ポルシェ、キャデラックなどライバルメーカーが増えている。

さらに、レギュラー参戦の7メーカー(トヨタ、プジョー、キャデラック、グリッケンハウス、ポルシェ、フェラーリ、ヴァンウォール)に加えて、レギュレーション統一されたIMSAからBMW、アキュラ(ホンダ)、ランボルギーニなどのスポット参戦が見込まれ、10メーカーによる激しいバトルが繰り広げられる。LMGTE Amクラスでは、Dステーションから星野敏、藤井誠暢、カーガイの木村武史など日本人ドライバーが参戦し上位を狙う。

スポーツカーレースに参戦する自動車メーカーと、レーシングチームにとって、ル・マンでの勝利は非常に名誉なものとされており、各チームが最重要レースとして入念な準備をして臨む――。

J SPORTS 1では、第4戦「ル・マン24時間レース(フランス)」を現地でのインタビューを交えながら、スタートからゴールまで記念すべきレースを余すことなく24時間生中継される。
今回は、本大会に参戦予定のレーシングドライバー・小林可夢偉(こばやしかむい)と平川亮にル・マン24時間レースにかける想いなど語ってもらった。

インタビューに答える小林可夢偉と平川亮
インタビューに答える小林可夢偉と平川亮

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――今年、ル・マン24時間レースは100周年ですが、このタイミングにドライバーとして参戦するという巡り合わせについては、いかがですか?

小林「めちゃくちゃラッキーですよね。まず、100年続いたレースってあまりないので、すごくラッキーだと思います。100周年に向けて色んな準備をしているので、日々、頭がいっぱいです(笑)」

――平川選手はドライバーの立場で、ウェックに参戦して2シーズン目で、100周年のル・マン24時間レースへの参戦となりますが、いかがですか?

平川「このタイミングで、ドライバーとしてハイパーカーの代表レースの一番上のクラスで戦えることはすごくラッキーで、チャンスをもらえて本当に恵まれてるなとつくづく思います。去年優勝できたんですけど、今年に向けて去年1年間準備してきているので、しっかり経験を活かしたいなと思います」

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――"100周年の優勝"を取ってやろう!という色気、みたいなものは出てきませんか?

平川「色気って(笑)」

小林「色気というか、ル・マンは常に取りたいものじゃないですか。だって、タダでロレックスのデイトナを貰えるんですよ(笑)。平川が去年初めてデイトナをもらった時、『僕、これどうしたらいいですかね...?帰りの飛行機の中で取られないですかね...?上に置いておいて大丈夫ですかね...?』ってすごい心配してたんですよ(笑)」

――レースは丸一日(24時間)ですが、24時間ならではの苦労はありますか?

小林「僕らは年中24時間レースなので、生活が耐久レース向きなんですよ。みんな、僕とどこか行くとついてこれない...。他人より倍くらいエネルギーがあるので、24時間レースしても普通なんですよね(笑)」

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――夜戦うことに向けてのトレーニングや特別な準備はありますか?

平川「チームとしても、シーズンオフに耐久テストで夜に走る機会はあって、耐久テストだともっと暗いんですよね。ル・マンは明かりが射して明るいので、夜っていう感覚がないですね。僕は、夜よりも翌日の朝・昼の方が疲れが出てくるので、自分に鞭を打って走っています。絶対にミスをしないためには集中力と体力が要求されるので、できる限り集中力を高めないといけないと去年戦って思いました」

――公道コースとサーキットコースの両方が組み合わさる特殊なコースですが、いかがですか?

小林「特殊なんですけど、路面は昔のル・マンと比べると綺麗になってますね。公道は日頃サーキットに使っていないので、レースをすればするほど、グリップがバンバン当たってきて、最後の方は『え、こんなにグリップするの?』ってくらいグリップします。最初の走り出しのサラサラ感から、レース終わりのグリップの仕方にびっくりするので、意外に僕は最後の方も楽しんで乗っています。こんなグリップするんやったら、もっといけるやんって(笑)」

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――ドライバーたちが楽しんでるのが、ル・マンなんですね

小林「勝てる人は3人しかいないのに、みんながル・マンに帰ってくるわけじゃないですか。なんで帰ってくるか?は、やっぱりル・マンが楽しいから。サーキットのいろんなコースだったり、雰囲気であったりとかか、苦しくてもみんながあそこに戻りたいなって思うから、100周年も続いてるんじゃないかなって思います」

――トヨタはここまで5連覇してますが、ライバルたちは「100周年は俺たちがとるぞ!」って、襲い掛かってくるようなレースになるんじゃないかなって思ってますが、どう感じていますか?

小林「もちろん襲い掛かってくるとは思うんですけど、襲い掛かられても、僕らはその場で力をしっかり出し切ることさえできたら絶対勝てると信じています。そのためにも、まずは準備をしっかりやる!周りを気にする時間があったら、ちょっとでもトラブルのリスクを減らすとか、チームワークをいかに良くするかにエネルギー使うようにしています」

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――トヨタの5連覇はアウディの記録に並んでいて、次がフェラーリの6連覇。さらにポルシェが耐久で7連覇してる記録がありますが、連覇についてはどう思いますか?

平川「100周年っていうのはありますが、僕らは負けてはいけない立場だと思っています。負けることはあんま考えてないので、自分たちの力を出して、チームを信じて、最大限の力を発揮できれば自ずと成果は出るかなと思います」

小林「トラブルさえなかったら大丈夫です(笑)」

――今年のル・マンへの意気込みとファンヘのメッセージをお願いします

平川「ル・マン100周年と、トヨタの6連覇がかかっている非常に大事な舞台なんですけども、今までやってきたことを信じて、チームに少しでも貢献して、100周年優勝とトヨタの6連覇を目指します。チームとしてはワン・ツーを目指して頑張りますので、応援よろしくお願いいたします!」

小林「僕は平川とは違う視点もあって...チーム代表になる時に、現トヨタの会長に『100周年で絶対勝てるチームを作ってくれ!』って言われていました。それから自分の中で、100周年に勝つためのチーム作りをやってきたので、その成果が今回のレースに表れると思っています。しっかりこの100周年で勝って、この2年間は無駄じゃなかったなって思えるレースにしたいと思ってます」

文=HOMINIS編集部

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放送情報

FIA 世界耐久選手権(WEC) 2023 第4戦 ル・マン24時間レース(フランス) 『Part1【スタート】』
放送日時:2023年6月10日(土)22:20~
チャンネル:J SPORTS 1
※放送スケジュールは変更となる場合があります

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