楢崎智亜をはじめ東京五輪正式種目のクライミングには注目選手多数!

指数本で身体を支え、次のホールドに手をかける。その筋力と判断力、そして集中力に、見ている方も思わず手に汗握る競技・スポーツクライミング。2020年東京五輪の正式種目となったこの競技で、注目選手の筆頭は楢崎智亜だろう。

スポーツクライミングには3つの種目がある。高さ15m以上の壁を、制限時間内にどこまで登れるかを競う「リード」。同時に2人の選手が壁を登って速さを競う「スピード」。高さ5m以下の壁に設定された複数のボルダー(コース)を、制限時間内にいくつ登れたかを競う「ボルダリング」だ。

肉体的にも精神的にもハイレベルなものが要求されるスポーツクライミングにあって、楢崎のダイナミックな登り方は「フィジカルモンスター」と呼ばれるほどインパクトがあり、海外のファンさえ魅了する。

(C)IFSC/Eddie Fowke

1996年、栃木県に生まれた楢崎は、幼い頃は体操を習っていたという。2008年の第11回JOCジュニアオリンピックカップ大会に出場してからは、国内のみならず海外の大会にも出場。プロに転向して2年後の2016年には「IFSC クライミング・世界選手権パリ 2016」で、日本人として初の世界選手権優勝を果たした。

2017年にはW杯の複合ランキングで年間優勝を飾り、今年のW杯(ボルダリング)モスクワ大会でも金メダルを取るなど、今後も注目必至の大活躍中だ。

スポーツクライミングでは、ほかにも東京五輪でメダル候補の日本人選手が多数いる。野口啓代は、クライミング界の女王と呼ばれ、2014年、2015年のW杯(ボルダリング)で総合優勝、過去を含め通算4度の総合優勝を果たしている。今年のW杯(ボルダリング)でも重慶大会、泰安大会、八王子大会で優勝を飾った。

野中生萌は、16歳でW杯(ボルダリング)に出場するほどの実力の持ち主。今年4月のW杯(ボルダリング)マイリンゲン大会で優勝するなど好調で、8月のW杯(ボルダリング)最終戦を終えて、自身初のボルダリングW杯年間女王に輝いた。

また9月29日、30日に行われたW杯(リード)第5戦のスロベニア・クラーニ大会では、男子では樋口純裕が3位、女子では平野夏海が6位と、日本勢の活躍は著しい。

2020年の東京五輪で正式種目となったからには、彼らのニュースは今後さらにクローズアップされ、メダル獲得に期待がかかるだろう。活躍しそうな選手に今から注目しておけば、東京五輪の楽しみも倍増するはず!

Profile
楢崎智亜(ならさきともあ) 1996年栃木県生まれ。器械体操で培った運動神経と筋力を活かし、スポーツクライミングに転向、日本のクライミング界をけん引する選手となった。日本代表の楢崎明智選手は、3歳下の弟。

文=堀慎二郎

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放送情報

2018IFSCクライミングワールドカップ リード第6戦 中国・呉江大会
放送日時:2018年11月11日(日) 15:00~

2018IFSCクライミングワールドカップ リード第7戦 中国・廈門大会
放送日時:2018年11月17日(土) 13:00~

チャンネル:スカイA

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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