読売ジャイアンツ・菅野智之が語る、全日本大学野球選手権大会の魅力

6月10日(月)~16日(日)に明治神宮野球場と東京ドームで開催される第68回全日本大学野球選手権大会。東京六大学野球連盟、東都大学野球連盟、関西六大学野球連盟など、全国各地の春季リーグ戦優勝チーム27校が集い、トーナメント戦で大学野球日本一の座を争う。J SPORTSでは1回戦から決勝戦まで全試合生中継する。

首都大学野球連盟の東海大を経てプロ入りし、2年連続の沢村賞に輝くなど、読売ジャイアンツはもちろん、いまや日本球界のエースといえる菅野智之投手が大学野球について語ってくれた。

――大学野球時代の経験は、プロ入り後も生きていますか?

「自分は高校(東海大相模高)時代に甲子園に出場できなかったので、甲子園で活躍した選手には負けたくないという気持ちで励んできました。大学野球の春と秋はリーグ戦なので、プロ野球と一緒で同じ相手と何度も対戦します。いろいろと研究し、相手の特徴をつかんで考え、弱点を突いて投げたり、逆に相手が練ってきた作戦に、負けないよう対応していった経験は、今に生きています。また、大学には地方から来た選手もいますし、キャンパス内でもさまざまな人と交流して人脈も増え、野球だけでなく人間的にも成長できたのはよかったと思います。田中広輔(現・広島東洋カープ)とは高校、大学ともチームメートですが、プロになってから話す思い出話は大学時代のことのほうが多いですね」

――3年生時の全日本大学野球選手権大会では準々決勝でノーヒットノーランを達成し、準決勝も完封しましたが、決勝で東洋大に敗れ準優勝でした。

「あの大会は連投、連投で、とにかく体がきつかったですね。準々決勝(同志社大戦)のノーヒットノーランは7回コールド勝ちでの参考記録なので、達成感というのはあまり感じませんでした。決勝(東洋大戦)の相手投手は藤岡貴裕(現北海道日本ハムファイターズ)で、彼は休養をとれていて絶好調の状態でしたが、自分は連投続きで疲れきっていたので、試合前から勝てる自信はなく、やはり完敗しました」

――大学時代は日本一にあと1歩届きませんでしたが、ファンにとって全日本大学野球選手権大会を楽しむポイントはありますか?

「大学野球は各リーグによって特徴があるので、どんな野球をしてくるのか、それぞれのリーグ代表をよく見てくれたらと。また、春のリーグ戦から、一発勝負のトーナメント戦に変わるので、戦い方の変化にも注目してほしいですね。早めの継投策をとったり、着実に走者を進塁させてくるなど、リーグ戦と違って、絶対に負けられないトーナメント戦ならではの戦法に注目すると、より深く楽しめるのではないかと思います」

昨年は東北福祉大(仙台六大学野球連盟)が14年ぶり3度目の優勝を果たしたが、今年はどの大学が日本一の座に輝くのか?ドラフト候補の有力選手たちが繰り広げる、一戦必勝の熾烈なトーナメント戦に注目だ。

Profile
菅野智之(すがのともゆき) 1989年神奈川県生まれ。ドラフト1位で2013年に巨人へ入団。最優秀防御率4回、最多勝利2回、最多奪三振2回など、数々のタイトルを獲得。

文=エンターバンク 取材協力/写真提供:J SPORTS

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放送情報

第68回 全日本大学野球選手権
放送日時:2019年6月10日(月)8:55~ ほか
チャンネル:J SPORTS 1 ほか
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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