昨年、クライマックスシリーズを勝ち上がって日本シリーズ2連覇を果たし、今季も優勝争いを繰り広げている福岡ソフトバンクホークス。いよいよヤマ場に突入するペナントレース終盤戦もFOXスポーツ&エンターテイメントでは「2019 HAWKS BASEBALL PARK プロ野球公式戦」としてソフトバンクの主催ゲームを放送する。優勝の鍵を握っているのは、ルーキーながらチーム最多の登板数を誇るリリーフ投手の甲斐野央だ。
■東洋大学3年時にリリーフ投手としての才能が開花
「甲斐野の『甲』は甲子園、『野』は野球。甲子園の中『央』に立つような男になってほしい」と、父に名付けられた甲斐野央は、小学3年から野球を始め、東洋大姫路高校(兵庫)へ入学。甲子園には出場できなかったが、投手兼三塁手として、プロのスカウトからも高く評価されていた。東洋大学進学後は投手一本に絞り、その才能が開花したのは3年時の秋季リーグだった。リリーフとして8試合に登板して5勝をあげ、最優秀投手とベストナインのタイトルを獲得。4年になると抑えを任されるようになり、春季リーグでは前年の秋に続いて胴上げ投手となった。大学日本代表にも選出され、日米大学野球選手権やハーレム国際野球大会などで抑えとして活躍。そして秋のドラフトでは、上茶谷大河(現横浜DeNAベイスターズ)、梅津晃大(現中日ドラゴンズ)とともに東洋大投手3枚看板として話題となり、福岡ソフトバンクホークスから1位指名されて入団した。
■開幕戦で圧巻の奪三振ショーを披露しプロ初登板初勝利
プロ入り後、オープン戦では結果を残せなかった甲斐野だが、埼玉西武ライオンズとの開幕戦でいきなり大仕事をやってのける。延長10回に6番手投手として登板すると、前の打席で満塁ホームランを放った山川穂高らを3者連続三振と圧倒。11回もマウンドに上がり、計5奪三振という快投を披露し、見事プロ初勝利をマークした。その後もセットアッパーとしての快進撃は止まらず、デビューから13試合連続無失点というドラフト制後の新記録も樹立した。守護神の森唯斗が故障で戦列を離れた6月中旬から約1カ月は、代役として抑えも経験した甲斐野。9月11日現在、チーム最多の58試合に登板し、2勝4敗、8セーブ、24ホールド、防御率3.15の成績を残している。
■腕立て伏せができない筋力ながら快速球で抑えるセットアッパー
甲斐野の武器は最速158キロを誇るストレートと、鋭く落ちるフォークボールだ。187cmの長身からパワーで速球を投げ込んでいるかと思いきや、「実は腕立て伏せがほとんどできません。ベンチプレスなども無理です」というほど。それでいて、これだけの速球を投げるのだから、今後筋力がアップしていけば160キロ台を投げるのも夢ではない。チームメートですでに9勝をあげている高橋礼らと、令和初の新人王を争っている甲斐野。今後も試合の終盤の大事な場面を任されるであろう甲斐野のピッチングが、ソフトバンク優勝の鍵となりそうだ。
Profile
甲斐野央(かいのひろし) 1996年兵庫県生まれ。東洋大姫路高校、東洋大学を経て、ドラフト1位で、今季から福岡ソフトバンクホークスに入団。主にセットアッパーとしてチームに貢献している。
放送情報
2019 HAWKS BASEBALL PARK プロ野球公式戦 福岡ソフトバンクホークス 対 東北楽天ゴールデンイーグルス
放送日時:2019年9月18日(水)17:30~
チャンネル:FOXスポーツ&エンターテイメント
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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