2021年に開催される「FIBAバスケットボールアジアカップ2021」の出場権を懸けた予選が幕を開ける。日本は中国、チャイニーズタイペイ、マレーシアと同組で、上位2チームに与えられる出場権獲得を目指す(3位は2次予選に回る)。ホーム(千葉ポートアリーナ)で行われる2月21日(金)の中国戦(※延期や中止の場合あり)、敵地で開催される2月24日(月)のチャイニーズタイペイ戦はフジテレビNEXTで生中継。予選突破のために重要な最初の2戦となり、また東京五輪へ向けても見逃せない。その日本代表"AKATSUKI FIVE"の司令塔となるのが富樫勇樹だ。
■ワールドカップは全敗も富樫の復帰でチームを再建
2019年、日本は自力で13年ぶりに出場権を獲得し、ワールドカップの舞台に立つも、トルコ、チェコ、アメリカとの1次リーグで3連敗。ニュージーランド、モンテネグロとの順位決定戦にも敗れ、5戦全敗で32チーム中、31位に終わった。
NBAプレーヤーの八村塁や渡邊雄太らが奮闘するも、世界の壁にはね返された日本。本来、日本の攻撃を指揮するはずの富樫の姿がそこになかった。大会前の合宿中に右手を骨折してしまい、出場できなかったのだ。もし富樫がワールドカップに出場できていたら、結果は違うものになったかもしれない。
■Bリーグ初の1億円プレーヤーに上り詰めた富樫
新潟県新発田市に生まれた富樫は、小学生でミニバスケットボールを始め、中学時代には全国大会で優勝。高校はアメリカのモントロス・クリスチャン高校に進学して活躍した。高校卒業後、2012年にbjリーグ(現Bリーグ)の秋田ノーザンハピネッツに加入。このシーズンの新人賞に輝いている。
翌シーズンもリーグ1位のアシスト数を記録するなど活躍した富樫は、2014年のアジア大会に日本代表として出場し、銅メダル獲得に貢献。そして同年にNBAへ挑戦し、ダラス・マーベリックスと選手契約を結ぶも、NBAの舞台に立つチャンスは与えられず、マーベリックス傘下のテキサス・レジェンズに加入。
しかし、足首負傷の影響などもあり、本来のプレーは見せられなかった。そして2015年にNBL(現Bリーグ)の千葉ジェッツに入団し、2016年シーズンからチームを天皇杯3連覇に導くなど大活躍。2019年にはBリーグ初の年俸1億円プレーヤーとなった。
■富樫がチームを巧みに操り連勝スタートを狙う
身長167cm、体重65kgの小柄な富樫が活躍できる理由は、多彩なテクニックと抜群のスピードにある。常に冷静沈着な戦術眼から的確なパスを繰り出し、時にはノールックなどトリッキーなパスでアシストを量産。また、素早くゴール下へ切り込んでのスクープショットや、狙いすました3ポイントシュートで、自らゴールも奪う。
今回のアジアカップ2021予選は、リーグ戦開催中のNBAに所属する八村塁、渡邊雄太は出場できないため、富樫に掛かる期待は大きい。210cmの長身からゴールを連発するニック・ファジーカス、オールラウンダーの比江島慎、ベテランの竹内譲次らを司令塔の富樫が巧みに操って、中国とチャイニーズタイペイに競り勝ち、日本が好スタートを切ることに期待だ。
文=エンターバンク
放送情報
FIBAバスケットボールアジアカップ2021予選 第1節 日本vs中国
放送日時:2020年2月21日(金)18:50~
FIBAバスケットボールアジアカップ2021予選 第1節 日本vsチャイニーズタイペイ
放送日時:2020年2月24日(月)19:50~
チャンネル:フジテレビNEXT ライブ・プレミアム
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