福岡ソフトバンク・東浜巨が不屈の闘志で3年ぶりの最多勝獲得を目指す!

福岡ソフトバンクホークス・東浜巨
福岡ソフトバンクホークス・東浜巨

開幕当初は故障者続出でベストメンバーがそろわず、苦戦を強いられた福岡ソフトバンクホークス。今年はスポーツライブ+の「HAWKS プロ野球中継2020」で主催試合が全試合生中継されている。そんな4年連続の日本一を狙うチームを開幕から引っ張っているのが、2017年の最多勝投手・東浜巨だ。

■沖縄尚学のエースとして春の選抜で全国制覇を達成!

心も体も大きく育つようにとの願いを込め、巨人ファンの父に「巨(なお)」と名付けられた東浜は、小学2年で野球を始め、地元の沖縄尚学高校に進んだ。3年の春には選抜高校野球大会に出場。全5試合に登板し、計41回を投げて失点わずか3、防御率0.66という好投でチームを9年ぶりの優勝に導いた。

亜細亜大学に進学すると、1年春からリーグ戦に出場し、いきなり3試合連続完封勝利を挙げて新人賞を受賞。その後も、東都リーグを代表するエースとして活躍し、MVP2回、史上最多の通算22完封、通算420奪三振などの記録を残し、「ミスター完封」と呼ばれた。2012年のドラフトでは福岡ソフトバンク、埼玉西武、横浜DeNAから1位指名を受け、抽選の結果、ソフトバンクに入団した。

■2017年に16勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得!

ルーキーイヤーの2013年、9月23日の千葉ロッテ戦でプロ初勝利を挙げ、そこから3連勝と実力の一端を見せた東浜だったが、2014年、2015年は2軍生活が長く続いた。しかし、2016年は先発ローテーションに加わり、23試合に登板し(20先発)、9勝6敗、防御率3.00の好成績を残す。2017年は筋力トレーニングの成果もあり、年間を通して安定した投球を披露。

7月には月間MVPに輝く活躍もあり、16勝5敗で菊池雄星(当時・埼玉西武)と並んで最多勝のタイトルを獲得し、チームのリーグ優勝と日本一に貢献した。しかし、2018年は右肩の故障で7勝にとどまり、2019年は右肘遊離軟骨の除去手術で5月を最後に戦列から離れ、シーズン中の1軍復帰はかなわなかった。

(C)SoftBank HAWKS

■開幕投手を務めた今季は折れない精神力で粘りの投球

開幕が延期された今季だが、母や親戚が医療従事者として働いていることもあり、感染状況を人一倍危惧していた東浜は、地元沖縄の小中高校を中心にマスク4万枚を寄贈した。1週間前に打球を左足に受けるアクシデントを乗り越え、6月19日の開幕戦の千葉ロッテ戦で5回を無失点に抑えて勝利に貢献すると、7月3日には今季初勝利をマーク。

7月17日のオリックス戦では、2回に打球が右足を直撃するも苦痛に耐えて翌3回も続投し、リリーフ投手陣の投球練習時間を確保。7月24日の北海道日本ハム戦は、初回に先頭から3者連続安打で先制を許す苦しい展開も、粘りを発揮して尻上がりに調子を上げて2勝目。

度重なる故障や打球が直撃する不運にも負けず、決して折れない精神力で黙々と投げ続ける東浜。今季は最速154㎞/hのストレートと、大学時代に後輩の山崎康晃(横浜DeNA)(※「崎」は正しくは「立さき」)らに伝授したというシンカー(ツーシーム)の切れ味が復活している。「自分の究極のピッチングは10安打完封」と語る東浜が、今後も不屈の闘志で粘りの投球を展開し、チームを優勝に導く。

文=田口裕(エンターバンク)

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放送情報

HAWKS プロ野球中継2020
放送日時:2020年7月31日(金)17:45~
チャンネル:スポーツライブ+
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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