セ・リーグ 広島東洋カープ 上本崇司選手が、8月度の「スカパー!サヨナラ賞」を受賞した。この賞は、その月の全サヨナラ試合の中で、最も劇的なサヨナラ打を放った選手を称えたもの。
8月28日マツダスタジアムで行われた対阪神タイガース12回戦、同点で迎えた9回裏1死1、2塁の場面でセンター越えのサヨナラタイムリーを放ち、チームを劇的な勝利へ導いた。
広島・森下投手、阪神・西投手が先発したこの試合は8回が終わり3対2と広島がリード。何とか逃げ切りたい広島は守護神フランスア投手に9回を託した。しかし、連続安打を浴びて1死1、3塁のピンチを招くと、阪神・梅野選手のセカンドゴロの間に同点に追いつかれる。続く9回裏、阪神は勝ちパターンを担う岩崎投手をマウンドに送り延長戦突入を図るが、広島は松山選手、坂倉選手の安打により1死1、2塁のチャンスを作る。打席は今季7度目のスタメンとなる上本選手。勢いもそのままに3球目のチェンジアップを振り抜くと打球はセンターを越え、新人時代の2013年以来7年ぶりとなるタイムリーで試合を決めた。サヨナラ打はプロ初。チームにおける同賞受賞は、2018年8月度の鈴木誠也選手以来。
――今回の「スカパー!サヨナラ賞」受賞の感想をお願いします。
「まさか、僕がこんな賞を頂けるとは夢にも思ってなかったので、うれしい限りです。」
――今回、受賞する要因となった打席はどのような気持ちで入ったのでしょうか?
「ミスがずっと続いていたので、どうにかして取り返したいという一心で打席に入りました」
――サヨナラ打を打った瞬間の心境はいかがでしたか?
「瞬間は、打った手応えは結構よかったんですけど、意外に球が跳んでなかったんで捕られるかなと思ったんですけど、もうとにかく越えてくれの一心でした」
――越えた時というのはどうだったんでしょう?
「初めての経験だったので、ベンチから選手の皆さんが笑顔で走ってきてくれている光景は感激しました」
――プロに入って8年目、人生でも初めての出来事ということですが、感激は大きなものでしたか?
「そうですね...本当に格別ですね。あの瞬間は」
――お立ち台でのインタビュー時、目に光るものもあったように見えたのですけが、何か胸に来るものもありましたか?
「やっぱり打った瞬間、ベンチから駆け寄ってくださるみんなの笑顔でちょっと我慢できなくなりました」
――今シーズンは、スタメン数も自己最多ということで、ここまでのシーズン改めて振り返るといかがですか?
「納得はしてないですけど、僕の中ではやっぱりミスが一番してはいけないことなので、反省点しかないですね」
――そんな中でも、サヨナラ打がうまれて今後にもつながっていくと思います。改めて、今シーズン後半に向けての抱負を聞かせてください。
「チームが苦しい状況なので、とにかくチームが勝つことが一番だと思うので、なんでもいいので貢献できるようにやっていくだけだと思います」
――受賞の喜びをどなたに伝えたいですか?
「両親...家族ですかね。」
――トロフィーはどうされる予定ですか?
「家に飾ります。一生の思い出なので」
――受賞に関してチームメイトから言われたことはありますか?
「名前は言えないですけど、『俺の口座に振り込んで』って冗談ですけど。おめでとうってみんな言ってくれました(笑)」
――奥様からは何か言われましたか?
「いや、そんな...『よかったね~』くらいですね(笑)」
――ホーム球場および他球場周辺で好きな食べ物はありますか?
「今年はコロナがあるので、外出禁止となっているので、今年はあれですけど...結構よく行くのはマツダスタジアムの目の前にある尾道ラーメンがあるんですけど、そこはよく行ってました。他球場はいっぱいありますね。名古屋でいうと...いっぱいあり過ぎます(笑)」
――最近、野球で感激したことはありますか?
「サヨナラ打った時の、ベンチから皆さんがワーッて寄ってくる時が一番ですね」
――好きな球場はありますか?
「マツダスタジアムは好きですけど...嫌いになりつつもありますね。特に内野手は難しいで、ちょっと嫌いになりかけてます」
――ファンの皆さんへ向けて一言
「今、チームも非常に苦しい中ですけど、一所懸命に応援していただいてるファンの皆様、本当にありがとうございます。」
※月間スカパー!サヨナラ賞とは
月間を通じて最もインパクトのあるサヨナラ打等を放った選手に贈られる賞として2012年に制定。「試合終了最後の1球まで真剣勝負をお届けするスカパー!」から多くのファンに、プロ野球中継最大の魅力を伝えることができ、それがプロ野球界発展の一助となると考え、スカパー!が本賞へ協賛。
放送情報
<スカパー!で2020シーズン プロ野球セ・パ12球団公式戦全試合生中継!>
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