モータースポーツの最高峰、F1にとって、70周年という節目のシーズンながらも、コロナ禍で変則的な開催を余儀なくされた昨シーズン。2021シーズンは3月26日(金)開幕のバーレーンGPより新たにスタートするが、F1ファンには心躍るトピックが目白押しだ。その熱き戦いの模様が、フジテレビNEXTにてフリー走行から予選、決勝までオールセッション完全生中継される。
まず、期待したいのが日本勢の活躍だ。今季最大の注目ポイントと言えるのが、小林可夢偉以来、実に7年ぶりの日本人ドライバーとしてアルファタウリ・ホンダからF1に参戦する角田裕毅の存在だ。
これまで日本人ドライバーとして初めてF1フル参戦を果たした中嶋悟や、日本人初の3位表彰台を獲得した鈴木亜久里、決勝で首位走行を果たすなどトップレベルの活躍を見せた佐藤琢磨、実力でその座を掴み取り日本人最多の総獲得ポイント(125)を誇った小林可夢偉など、多くの日本のトップレーサーがF1の舞台で活躍を見せてきた。その中でも"歴代最高の逸材"との呼び声が高いのが角田だ。
弱冠20歳、日本人最年少でのF1参戦はもちろん、史上初の2000年代生まれのF1ドライバーとなる角田。彼が大きな期待を集めている理由がこれまでの輝かしい実績にある。4歳で初めてカートに乗り、幼い頃から数々のタイトルを手にした角田は16歳で4輪レースにステップアップ。2018年からホンダの育成ドライバーになると、その年のF4カテゴリーを制覇。2019年に渡欧すると、ホンダとコネクションがあったレッドブル・ジュニアチームの一員となり、F3カテゴリーを1年で通過した。
2020年のF2では優勝3回、表彰台7回のシーズン総合3位という好成績を残すと、カートからF1まで世界中の全レースカテゴリーに参戦したルーキーで優れた者に与えられる「FIAルーキー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。そして、レッドブルの姉妹チームであるアルファタウリ・ホンダからF1デビューへと漕ぎ着けたのだ。
レース運びの巧さはもちろん、知性やメンタルも角田の大きな武器になっている。マシンの限界を冷静に見極め、流暢な英語でエンジニアと関係を築いていく姿勢でF2では好成績を残した。またF2カテゴリーではメンタルの強化にも積極的で、20歳とは思えない精神的な成熟度合いも、今回のデビューを引き寄せた大きな要因といえるだろう。
また、そんな角田に躍進の機会を与えたホンダだが、今季を最後にF1から撤退。以後、再参入する考えはないと明言しており、1964年からのF1挑戦の歴史に幕を下ろすことになった。有終の美を飾るべく、開発中だった新パワーユニットを前倒して投入することも発表。そのパワーユニットを搭載するレッドブル・レーシングとアルファタウリ・ホンダが、進化したマシンでどんな走りを見せるのか...そのラストシーズンの行方もしっかりと目に焼き付けたいところだ。
さらに、昨年は中止となった鈴鹿サーキットでの日本グランプリも2年ぶりに開催。昨シーズンは、見ている側もどこか不完全燃焼感が否めなかったが、今シーズンは日本勢の活躍に目を光らせながら、全力で楽しみたい。
文=HOMINIS編集部
放送情報
2021 F1グランプリ バーレーンGP
放送日時:2021年3月26日(金)20:20~
チャンネル:フジテレビNEXT ライブ・プレミアム
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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