セ・リーグ 東京ヤクルトスワローズ 山田哲人選手が、10,11月度の「スカパー!サヨナラ賞」を受賞した。この賞は、その月の全サヨナラ試合の中で、最も劇的なサヨナラ打を放った選手を称えたもの。
山田選手は、10月7日明治神宮野球場で行われた対読売ジャイアンツ22回戦、0対0で迎えた9回裏、2死2塁の場面で打席に立ち遊撃内野安打を放つと、2塁走者が一気に本塁へ生還し、劇的な幕切れを飾った。
東京ヤクルトは、各投手が踏ん張り巨人打線に得点を許さない一方、巨人先発の菅野投手から6回まで無安打と完全に抑え込まれ、続く2番手以降の投手陣からも安打のないまま最終回を迎えた。9回裏、ノーヒットノーランリレーが目前の読売は、守護神ビエイラ投手を投入。一方、何とか勝利を収め優勝へ近づきたい東京ヤクルトは、1死走者なしから塩見選手がチーム初安打を放つと、見事盗塁を成功させてチャンスを広げ、2死2塁のサヨナラの場面で山田選手が打席に立った。緊迫した場面の中、カウント0-1からビエイラ投手の161 キロの直球を捉えると、打球はショートへのボテボテのゴロとなり、全力疾走の末、内野安打となる。この間に塩見選手が一気に生還し、一瞬にして歓喜に包まれた。
山田選手は、今回のスカパー!サヨナラ賞受賞が、2018年6月度以来2度目の受賞となる。
――今回の「スカパー!サヨナラ賞」受賞の感想をお願いします。
「今回また2度目という事で、受賞出来て非常に光栄です。ありがとうございます」
――優勝に向けて大事な試合だったと思いますが、あの打席を改めて振り返ってみていかがですか?
「決して良い当たりとは言えないですけど、みんなの思いっていうのを背負っていましたし、本当に全力疾走した結果だと思っています。その前に塩見が盗塁を決めていましたし、素晴らしい走塁をしてくれていたので、今回この賞もそのおかげでいただけたのかなと思います」
――チーム全体として、勝利への全力プレーというのを今シーズン終盤は特に目立って優勝に繋がった部分もあると思うんですが、キャプテンとして今年1年間チームを見ていて、どのように感じられますか?
「全力プレーをするというのは当たり前の話なので、特にどうこう言うことはないです。気持ちっていう部分で変わる世界ではないですけど、とにかくヤクルトっていうチームは気持ちを大事にしていこうっていうのはコーチから常々言われてきたので、それが1つの勝利を生んだんじゃないかなって思います」
――サヨナラという場面ですと、かなり緊迫した場面だと思いますが、重要な打席の場面ではどういった気持ちで打席に入られていますか?
「相手ピッチャーにもよりますし、どういう展開で打席に回ってきたのかというのもあるので、毎回毎回一緒ではないですけど、基本的には"ランナーをかえすぞ"という意識はないと思います。とにかく自分が塁に出て、ヒットを打って、という形をイメージしますね」
――決めてやろうというよりは、後ろにつなごうという気持ちですかね?
「"自分でここは決めてやろう"という気持ちと"しっかりつないで後ろに後ろに"っていう気持ちと、場面場面でコントロールしながら打席に立ってます」
――クライマックスシリーズ、日本シリーズと続く、ここからの戦いは短期決戦の難しさもあると思います。どのように戦っていきたいと思いますか?
「ジャイアンツはすごく強いチームですし、なかなか勝つという事は簡単なことではないと思います。優勝した後にちょっとホッとした気持ちになったので気を引き締めて、またチーム一丸となって戦っていきたいなと思います」
――キャプテンとして、チームメイトに言葉をかけられたりしましたか?
「高津臣吾監督が全員を集めて一言言ってもらったんで、僕からは何もないですね」
――プロ野球選手としてはクライマックスシリーズに出て、日本シリーズに進出するという短期決戦で戦うことが1つの目標だと思いますが、3年ぶりに出ることになった意気込みをお聞かせください
「楽しみな部分もありますし、すごい緊張してプレッシャー掛かるなっていう気持ちもあります。ここまで来たら日本一目指して頑張りたいので、結果にこだわって1試合1試合やりたいなって思ってます」
――今シーズン対戦して、一番印象に残っている投手はいらっしゃいますか?
「(読売ジャイアンツ)ビエイラ選手です。真っ直ぐも速いですし、変化球も鋭い曲がりをしてしっかりストライクボールを投げてくるので、なかなか打ちづらいというか、来るだろうなと思っても真っ直ぐ詰まってしまったり、実際この賞をいただくきっかけになった打席でも詰まっていますし、なかなか打つのは難しいピッチャーだなと思います」
――ご自身の中で打ちやすい球は、速い球でしょうか?それとも、あまりスピードはないけど良いコースに来た球でしょうか?
「基本的には、速い真っ直ぐを意識しますけど、自分の状態にもよりますし、本当にその時にならないとわからないですね。打席の中で待つ球を考えたり、1打席1打席を変えてみたり、何が正解なのか野球のバッティングはわからないので自分でも1球1球考えながら打席に立ってます」
――今年から主将に就任されましたが、苦労と良かったことをお聞かせください
「基本的に苦労はないですかね。良かったことは、キャプテンになることでいつもよりは視野を広く野球ができましたし、キャプテンだからしっかりしなきゃと自分を鼓舞することは出来たと思います」
――もし、野球選手になっていなかったら、どんな職業についていたと思いますか?
「たぶん、公務員とか...小さい頃に憧れていた職業が野球選手以外はないので、野球選手にならなかったら、公務員になろうか、大学に行って色々選択肢があったんじゃないかと思います。大学に行くとしたら、ちょっと頭の良い大学に頑張って行きたいですね(笑)」
――小さいことから、野球以外のスポーツも得意だと伺いましたが、他のスポーツを極めて行こうと思いませんでしたか?
「野球以外は極めていこうはなかったですね。本気なのは野球だけですね」
――最後に、ファンの皆さんへ向けて一言お願いします
「今年はヤクルトが優勝することが出来ました。ご声援ありがとうございます。またクライマックスシリーズ、日本シリーズと続いていくと思うので、一戦一戦頑張りたいと思うので、引き続きご声援よろしくお願いいたします」
※月間スカパー!サヨナラ賞とは
月間を通じて最もインパクトのあるサヨナラ打等を放った選手に贈られる賞として2012年に制定。「試合終了最後の1球まで真剣勝負をお届けするスカパー!」から多くのファンに、プロ野球中継最大の魅力を伝えることができ、それがプロ野球界発展の一助となると考え、本賞へ協賛。
文=HOMINIS編集部
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