井端弘和も「待ちに待った」中日ドラゴンズ・立浪新監督に期待大！

2月1日よりプロ野球各チームでは春季キャンプが始まる。春季キャンプは開幕へ向けて、1年間戦える体作りと実践的な練習を行い、選手はもちろんチームとしても"戦う準備"を仕上げていくもので、通な野球ファンにとって必見のイベントの一つだ。J SPORTSでは、広島、中日、オリックス、楽天イーグルスの4球団のキャンプの模様が連日中継される。

今回、井端弘和氏にインタビューを行い、古巣の中日ドラゴンズの2021年の総括と立浪和義新監督について、新生・中日ドラゴンズに期待するポイント、注目選手のほか、現役時代に春季キャンプで意識していたことなどを語ってもらった。

――昨シーズンの中日ドラゴンズの総括と今シーズン飛躍するために必要なことは？

「投手力は両リーグでトップだったんですけれども、"ビジターでよく打たれて、ホームだと抑える"っていう現象が2021年もあったので、やっぱりそれを改善していかないと、Aクラス、優勝というのはないのかなと。2022年は、昨シーズン4点台後半だったビジターの防御率を、3点台後半にしていけば(Aクラス、優勝が)見えてくると思います。あの投手力があれば、攻撃で各打者がチームのために少しずつ頑張って点を取れれば、それこそ僕は優勝候補に挙げられるかなと思うんですよね」

――2022年、注目している選手を教えてください。

「ピッチャーでいったら、柳(裕也)投手、大野(雄大)投手っていうのは十分安定した成績を出せるようになってきましたので、あとは小笠原(慎之介)投手ですよね。昨年、小笠原投手が昨年規定投球回数を達成しましたので、ここからあと2年ぐらいは最低でも必ず2桁勝ってこないとエース級の働きになってこないですし、やっぱり優勝するチームというのは3本柱が必要になりますので、そこは小笠原投手に期待したいですね。

打撃面では、石川(昂弥)選手ですね。ドラゴンズには長距離砲がなかなかいないので。優勝する時は、外国人選手も含めてホームランが30本打てる選手がいましたし、30本いかなくても100打点を超える選手がいましたので。日本人選手でも3割打つ選手が不可欠です。そんな中で、ホームランは10本以上・100打点ぐらい上げられる選手となると石川選手かなと思うので、期待していますね」

――立浪新監督についてはいかがでしょうか？

「もう期待しかないですよね。私もそうですが、ドラゴンズファンにとって待ちに待った監督なので思う存分やってもらえると思います。1年目だからって優勝しちゃいけないということはありませんから。選手もやる気になっていますし、何よりチームの雰囲気がガラッと変わったようですので、それだけでもAクラス入りは確実かなと、僕は思ってます」

――現役時代の立浪監督とのエピソードを教えてください。

「最初はセカンドに入ったんですけど、『立浪さんがいるんだったら(ポジションを)動かないと(試合に)出られないな』と思って、すぐショートに動きました。でも、ショートに動いたら、次の年に福留(孝介)選手が入ってくるっていう...(苦笑)。

立浪さんたちは主軸のスターですから、同じグラウンドに立って振る舞い方や考え方を直に見て学べたというのは、後に大きいことだったなと思いました。厳しいですがメリハリを非常に大事にする方です。それから切り替えが早く次の日に持ち込まないですし、かといって納得しなければ納得できるまで追究する徹底さがありました。夜の宿舎で、2人でバットを振ったことも何度もありましたし」

――2月から春季キャンプが始まりますが、ご自身が現役時代に春季キャンプで意識していたことは？

「シーズンが終わった時に来シーズンの目標を立てて、その目標を達成するためにどんな取り組みをするかっていうのを決め、それを春季キャンプで実行していくということですね。とにかく選手の時は『目標に向かって自分で突き進んでいく』ということを意識していました」

――少し早いですが、開幕スタメンについてご意見をいただけますでしょうか？

「石川選手、根尾(昂) 選手、岡林(勇希) 選手、高松(渡) 選手を始めとした若手が、スタメンの半分ぐらいを取りにいってほしいなと思います。特に1番は最も選手を育てやすい打順なんです。行くしかないですから。だから1、2番を若い選手に打ってもらいたいなと。それに割って、高橋(周平)選手だったり、平田(良介)選手、阿部(寿樹)選手らも奮起してほしいですね」

取材＝J SPORTS
撮影＝山本恵太
文＝原田健

この記事の全ての画像を見る