名人を奪取し、八冠が現実味を帯びてきた藤井聡太の6月の対局を振り返る!

ついに名人を奪取。史上最年少七冠も達成と、驚異的な大記録だ。王座戦でも挑戦者決定戦に進出し、いよいよ八冠が現実味を帯びてきた。
※対局予定棋士の名前の後の()内は藤井から見た過去の対戦成績。
 
5月31日、6月1日に第81期名人戦七番勝負第5局で渡辺明名人と対戦。序盤の駆け引きで藤井が雁木を選ぶ。中盤渡辺がペースをつかんだかに見えたが、藤井も勝負と切り込んで逆転に成功。最後まで緩みなく寄せ切り、渡辺が投了。4勝1敗で名人を奪取し、羽生善治九段以来、2人目の七冠となった。谷川浩司十七世名人の持っていた最年少名人の記録も更新。
 
6月5日に第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局で佐々木大地七段と対戦。角換わり腰掛け銀の最新形から先手の藤井が先攻する展開に。押し気味には進めていたが、佐々木の粘り強い指し回しに終盤は混戦に。しかし時間切迫もあり、佐々木にミスが出ると差が開いて藤井が制勝。開幕戦を制した。
 
6月20日に第71期王座戦挑戦者決定トーナメントで村田顕弘六段と対戦。相掛かりから先手の村田の趣向で類型の少ない力戦模様になるが、中盤の難所で村田に形勢が傾いた。その後は村田の積極的な指し回しに押されて敗勢になるが、時間切迫してからの勝負手連発で形勢は急接近。一瞬のチャンスを逃さずに村田玉を即詰みに討ち取り、大逆転勝ちを収めた。
 
6月23日に棋聖戦第2局で佐々木七段と対戦。相掛かりから佐々木ペースで進み、苦しい戦いになるが終盤の猛攻で追い込んで逆転。そのまま逃げ切るかに見えたが、最終盤でのミスを佐々木が的確にとがめて再逆転。その後は形勢は入れ替わらず、五番勝負は1勝1敗になった。第3局は7月3日に行われる。

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放送情報

[藤井聡太Week]第71期 ALSOK杯王将戦 七番勝負 第4局 渡辺 明王将 vs 藤井聡太竜王
放送日時: 2023年7月18日(火)10:25~
※7月13日(月)~23日(日)9:00~〔藤井聡太week〕
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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