約6年間パンダ漬け、高氏カメラマン直伝！パンダのかわいい撮り方

昨年6月12日、上野動物園でジャイアントパンダのリーリーとシンシンの間に赤ちゃん「シャンシャン」が生まれた。5年ぶりの赤ちゃん誕生に、世間はまたもやパンダフィーバーに包まれている。あれから約1年、シャンシャンを一目見ようと休日には長蛇の列ができており、その中には上野動物園に通い続けて6年弱という高氏貴博さんも例外なく並んでいた。

さて、この高氏さんとはいったい何者か紹介しよう。埼玉県在住で職業はWEBデザイナーやカメラマンなど。2011年から今日まで休むことなく上野へ通い、パンダの写真を撮り続けている。さらに撮った写真は、ブログ「毎日パンダ」で管理人"ぱんだうじ"として、文字通り毎日アップするすごい人なのだ。今回、そんな"高氏カメラマン"にパンダにハマったきっかけや、シャンシャンのかわいい撮り方を聞いてみた。パンダ初心者の読者諸君もぜひ参考にしてほしい。

なぜ毎日パンダを見続けることになったのですか？

「仕事の空き時間に上野公園をブラブラしていたら、目の前に動物園がありまして、『ここに有名なパンダいるんだ～ちょっと暇だし見てこようかな』と軽い気持ちで入ったんです。その時に普通のチケット4回分の値段で年間パスポートが買えちゃうなと思い、いきなり年パスで入ってみました。かわいいパンダを想像して行ったら、メスのシンシンが、自分の方にお尻をデーンと向けて寝ていて、なんて面白い生き物なんだと。翌日の出勤前にも『そういえば昨日年パス買ったし、また見ちゃおうかな～』って思って。仕草も人間臭くだらしない時もあれば、こちらを向いてばっちりポーズを決めてくる時もある。本当に飽きないので、また翌日もその次もと続いて、辞め時を見失ってしまいました(笑)」

「上野動物園に行けない」という日もあったのではないですか？

「危ない日は何度かありましたね。早くいかないと(閉園までに)間に合わないって時には、新幹線に乗ることもありました」

会社員であり、奥様もいらっしゃいますよね？

「そうなんです。会社ではホームページを作る仕事をしています。インターネットを使って面白い活動をするということに関しては、理解がある職場なので応援してくれていますね。妻からは『わたしとパンダ、どっちなの』っていう時期もありました(笑)。やっぱり家族の理解あってこそなので、悩んだ挙句、『妻だよ』って。やっぱり立てておかないといけないです」

高氏さんが思うパンダの魅力ってなんでしょう。

「本当に分かりやすい言葉でいうと"癒やし"ですね。仕事中はせかせかしていることが多いけれど、パンダを見ている1時間2時間というのは、パンダの方の時間に合わせるのでとってもスローな気持ちになります。シンシンの後ろ姿に一目惚れをしたこともあり、自分的ベストは後ろ姿。ほわっと哀愁を感じる背中のラインが堪らなく大好きですね」

それぞれのパンダはどう見分けていますか。

「メスのシンシンはたれ目の黒いデザインの形が両側にぴょんと跳ねているのが特徴で分かりやすい。またシンシンは丸顔だけど、オスのリーリーは頭が三角形にとんがっていますね。シャンシャンはお母さんに似て、両目の端がちょっと跳ねています。この形がヒヨコやハートに見えるっていう人もいますよ」

パンダ撮影のコツを教えてください！

「パンダは黒いたれ目の中につぶらな瞳があって、それをぱっちり開けた時が最高にかわいい表情になるんですよね。特に餌の竹を選ぶ瞬間に目を開くことが多いので、ある程度予測して撮影しています。餌の時間は決まっていないのですが、1日に3～4回出てきます。3時台、4時台に行くと食事しているところが見られますね。またシャンシャンは見られる時間が決まっていて、1日1回、30秒の4ブロックで移動しながら合計2分間しか見られません(2018年5月時点)。シャンシャンに限らず、パンダは朝か夕方に活発に行動するので、朝は結構起きていることが多いです」

「パンダの見方は人それぞれ」と語る高氏カメラマン。ぼーっと見るもよし、かわいい！ と拍手しながら見るもよし、デートで見に行くのもよし。どんな見方をしてもパンダは、その包容力ある広い背中で受け止めてくれるらしい。上野動物園までなかなか行けないという人は、「大好き・パンダのシャンシャン」(映画・チャンネルNECO放送)や、「そうだったんだ!?パンダ大研究(BSスカパー！放送)でもかわいらしいパンダがたくさん見られるので、ぜひ癒やされてみては。

文＝津金美雪　写真提供：高氏貴博

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