宇垣美里が語る、松山ケンイチの可愛さもピカイチ!青春時代の空気がギュッと詰まった「リンダ リンダ リンダ」 <宇垣美里のときめくシネマ>
- 文化人・その他
- 2024.10.07
アナウンサー・俳優として活躍中の宇垣美里さん。映画・マンガなどさまざまなサブカルチャーをこよなく愛する彼女が、映画について語るこの連載。今回は、甘くてほろ苦い青春の躍動を描いた「リンダ リンダ リンダ」(10月18日(金)19:00~WOWOWシネマ)と「桐島、部活やめるってよ」(10月21日(月)19:15~WOWOWシネマ)の部活系青春ムービー2本の胸に沁みるポイントをたっぷりと解説!
■くだらないケンカやぱっとしない恋愛に等身大の青春を感じてたまらない「リンダ リンダ リンダ」
セーラー服、部活の掛け声、リプトンの紙パックや手のひらサイズの英単語帳を見るととたんに胸がぎゅーっと切なくなる。あの頃、私は世界で一番強かった。戻りたいわけじゃない、やり直したいわけでもない。ただ、終わりがそこにあると分かっていながら気づかないふりをして駆け抜けた、あの頃の輝き。眩しく思ってふと振り返りたくなるのは必然とも言える。
「リンダ リンダ リンダ」はそんな青春時代の空気をぎゅっと閉じ込めた、タイムカプセルのような作品。見れば必ずあの頃を思い出して、思わず微笑んでしまうこと間違いなし。
舞台は地方のとある高校。高校生活最後の文化祭の直前にメンバーの怪我やそれに端を発する喧嘩によってバンドメンバーが減ってしまった軽音部の響子と恵と望。彼女たちは次にこの道を通った人をボーカルにしよう!という思い付きで、強引に韓国からの留学生・ソンをメンバーに引き入れる。最初はたどたどしかった演奏も、練習を重ねていくうちに少しずつ上達し、メンバー間の距離も縮まってくる中、ついに文化祭当日がやってくる。
彼女たちは所謂"一軍女子"のようにキラキラしているわけではない。テンションは低めだしコミュニケーション能力も高くなさそう。やる気が漲っているわけでもない。だからこそ、ぼそぼそと会話しながら少しずつ仲良くなっていく過程に、くだらない喧嘩やぱっとしない恋愛に、そもそも恋愛よりも今はみんなといる方が楽しいんだと駆けだす様子に、等身大の青春を感じてたまらない。ソンのがむしゃらでまっすぐな歌声が涙腺を刺激して、歌うシーンのたびに何故だかうるっときてしまった。ソンに恋する若かりし松山ケンイチの可愛さもピカイチ。
夜中の学校に忍び込んで、屋上でこっそり練習している時に望のこぼした「こういう時のことって忘れないからね」というセリフに、本番より、むしろこういう何気ないやり取りを一生覚えていたりするんだ、という内容に、本当にそうなんだよなあ、としみじみ。もちろん、その当時は分かっていなかったけれど。
多分、彼女たちはバンドを続けたりはしない。メンバー同士も疎遠になっていくだろうし、きっといつか忘れる。それでも、ふとあの数日間を思い出して励まされることが、懐かしく思うことが、きっとあるんじゃないだろうか。それが、青春。ああ、ブルーハーツと青春ってどうしてこんなにも相性がいいんだろう。
■神木隆之介、東出昌大、松岡茉優ら豪華な面々のフレッシュな演技が味わえる「桐島、部活やめるってよ」
放送情報【スカパー!】
リンダ リンダ リンダ
放送日時:2024年10月18日(金)19:00~、23日(水)19:00~
桐島、部活やめるってよ
放送日時:2024年10月21日(月)19:15~
チャンネル:WOWOWシネマ
リンダ リンダ リンダ
放送日時:2024年10月29日(火)14:30~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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