
王将戦、棋王戦は白星を先行させて、防衛まで1勝と迫った。しかしリターンマッチを目指す叡王戦本戦では敗れ、タイトル戦の連続登場記録が止まることとなった。※対局予定棋士の名前の後の()内は藤井から見た過去の対戦成績。
2月2日に第50期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第1局で増田康宏八段と対戦。藤井が先手で角換わり腰掛け銀となり、増田は攻めを呼び込む工夫の作戦を見せる。難解な戦いで形勢は微妙に揺れ動くが、ギリギリでバランスを保って徐々にリードしていく。勝ちに近付いてからは丁寧な受けで面倒を見て、相手の攻めを余してから寄せに出て制勝。
2月5、6日にALSOK杯第74期王将戦七番勝負第3局で永瀬拓矢九段と対戦。角換わりから後手の藤井は右玉へ。藤井が攻勢を取り、両者の対戦としては珍しく先に永瀬の手が止まる。以下も難解な戦いで形勢は揺れ動くが、右玉らしい広さを生かした受けで永瀬の猛攻をしのぐ。最後は自玉を寄らない形にし、七番勝負を3連勝とする。
2月12日に第10期叡王戦本戦で戸辺誠七段と対戦。戸辺の中飛車に藤井は急戦。相手の攻めを強く呼び込んでリードを奪い、駒得を拡大して差を広げていく。終盤も相手の攻めを見切って、快勝とした。
2月15、16日に王将戦第4局で永瀬九段と対戦。角換わり腰掛け銀から先手の藤井が猛攻を仕掛ける展開になる。藤井が細い攻めをつないでペースをつかんだかに見えたが、永瀬も崩れない受けで決め手を与えない。終盤で一瞬藤井の攻めが緩んだタイミングで永瀬が反撃に出て、寄せ切られて敗戦となった。これで七番勝負は3勝1敗となり、第5局は3月8、9日に行われた(藤井による防衛)。月22日に棋王戦第2局で増田八段と対戦。序盤の駆け引きの末に後手の藤井が角道を止めて雁木を選ぶ。なかなか本格的な戦いが始まらず、じりじりとした中盤戦から少しずつ藤井ペースとなるが、増田も粘り強い指し回しで差を広げさせない。終盤で増田の勝負手が入り、残り時間が切迫する中で難解な勝負となるが、藤井が際どく踏み止まった。これで五番勝負を2連勝とし、第3局は3月2日に行われた(藤井による防衛)。
放送情報【スカパー!】
ALSOK杯 第74期 王将戦 七番勝負 第1局
放送日時:3月18日(火)10:20~
放送チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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