藤井聡太七段、タイトル獲得を目指す対局から目が離せない

藤井聡太七段
藤井聡太七段

高校生活に対局に多忙な藤井聡太七段も、8月は夏休み。将棋に割ける時間も少し多くなったことだろう。そんな8月の対局を振り返っていきたい。

※対局予定棋士との対戦成績は藤井から見た過去の対戦成績

■大阪王将杯王将戦など注目のタイトル戦が続く

8月22日に第91期ヒューリック杯棋聖戦一次予選決勝では竹内雄悟五段と対戦。先手中飛車に急戦から快勝し、二次予選進出を決めた。二次予選の相手はまだ決まっていない。

8月29日に第5期叡王戦七段予選2回戦で村山慈明七段と対戦。角換わり腰掛け銀となったが、村山の研究が炸裂。3期目の参加にして初の予選敗退となった。

8月26日に第69期大阪王将杯王将戦二次予選で中村太地七段と対戦。角換わり腰掛け銀から快勝となった。続いて9月1日に行われた二次予選決勝では谷川浩司九段と対戦。トップ棋士との初手合を制し、初の王将リーグ入りを決めた。挑戦者決定リーグ戦では前期七番勝負敗者の久保利明九段(1勝3敗)、前期成績優秀者の豊島将之名人(0勝3敗)、広瀬章人竜王(1勝0敗)、糸谷哲郎八段(2勝0敗)の4人と、予選を抜けた3人の計7人で総当たりとなる。リーグ戦の優勝者が渡辺明王将との七番勝負に臨む。

■ベテラントップ棋士との対局に注目が集まる

8月6日に行われた第78期順位戦C級1組3回戦は金井恒太六段と対戦。相掛かりから難解な終盤を競り勝った。9月3日には高橋道雄九段(初手合)と対戦し、こちらも勝利を収めた。開幕から4連勝は、藤井を含め5名となっている。

8月11日と25日に放映された第69回NHK杯将棋トーナメントでは1回戦で阪口悟六段の先手中飛車に急戦を仕掛け、手厚く勝ちきった。しかし続く2回戦で久保利明九段に千日手指し直しの末に敗れた。

8月22日に放映された第27期銀河戦決勝トーナメントでは久保九段と対戦。久保九段の角交換振り飛車からねじり合いとなったが、終盤の追い込みも届かず敗戦。今期のテレビ棋戦はどちらも久保九段に屈した。

初出場となった第40回将棋日本シリーズは8月11日に三浦弘行九段と対戦。和服を着て公開対局に臨んだ。横歩取りから苦戦を強いられ、一時は盛り返したものの、最後は競り負けた。

今月は早指し棋戦ではベテラントップ棋士に屈したものの、各種棋戦では勝ち上がっている。今後も、第61期王位戦予選は1回戦はシード、2回戦で竹内雄悟五段(5勝0敗)と対戦。第68期王座戦では二次予選から登場と、注目の対局が続く。

文=渡部壮大

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放送情報

(生放送)第69期 大阪王将杯王将戦 挑戦者決定リーグ戦 三浦弘行九段 vs 藤井聡太七段
放送日時:2019年9月30日(月)10:00~、13:38~ 
※対局終了まで延長放送 
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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