トップ棋士との戦いが続く藤井聡太七段 この秋さらなる進化に期待!

藤井聡太七段
藤井聡太七段

いよいよ注目の王将リーグが開幕した。藤井聡太七段がプロ入り直後に企画された炎の七番勝負は今も強い印象を残しているが、今回の王将リーグ六番勝負はそれ以上とも言えるメンバーだ。藤井七段以外はタイトル経験のあるA級棋士と精鋭ぞろい。史上最年少でのタイトル戦登場なるか、秋は藤井七段とトップ棋士との戦いから目が離せない。このリーグを糧にさらに藤井七段は進化することだろう。

※対局予定棋士との対戦成績は藤井から見た過去の対戦成績

■第69期大阪王将杯王将戦リーグは白星スタート

9月30日に第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグ1回戦で⑤三浦弘行九段と対戦。藤井七段が先手で角換わり腰掛け銀から難解な中盤戦が続いたが、終盤の入り口で藤井七段が抜け出す。リードしてからは突き放し、最後は大差で押し切り、先日のJT杯での雪辱を果たした。初の王将リーグは幸先の良いスタート。10月7日(月)には④豊島将之名人(0勝3敗)と対戦する。過去に勝ったことのないトップ中のトップ棋士だ。

以降の対戦は①久保利明九段(1勝3敗)、⑤羽生善治九段(1勝0敗)、②糸谷哲郎八段(2勝0敗)、③広瀬章人竜王(1勝0敗)と続く。総当たりで1位になると渡辺明王将への挑戦権を獲得。同星で並んだ場合は上位2名によるプレーオフとなる。名前の前の数字が順位で、新規リーグ入りの藤井七段は羽生九段、三浦九段と同じ5位。順位が悪いため、首位が3人以上出るとプレーオフに出られない可能性もある。最終戦は一斉対局で、11月19日(火)に広瀬竜王との対戦が決まっている。

■王位戦や順位戦、10月以降も注目の対局が目白押し

9月25日には第61期王位戦予選で竹内雄悟五段と対戦。竹内五段の先手中飛車に藤井七段は急戦し、競り合いとなったが最後は藤井七段が制勝した。次戦は西川和宏六段(1勝0敗)と対戦する。リーグ入りまではあと3勝が必要だ。

10月15日(火)には第78期順位戦C級1組5回戦で宮本広志五段(2勝0敗)と対戦。ここまで藤井七段は4連勝で、全勝のまま前半戦を折り返すことができるか。

第28期銀河戦は前期決勝トーナメント進出のため予選はシード。今期は本戦Cブロック6回戦から登場する。その手前には大橋貴洸五段や阿部光瑠六段ら若手強豪が控えている。

第13回朝日杯将棋オープン戦は1月に始まる本戦から登場。今期は3連覇を目指す戦いとなる。

一次予選突破を決めている第91期ヒューリック杯(二次予選の相手は未定)、一次予選はシードで、二次予選から登場する第68期王座戦もある。この秋も藤井聡太七段の挑戦に注目だ。

文=渡部壮大

この記事の全ての画像を見る

放送情報

(生放送)第69期 大阪王将杯王将戦 挑戦者決定リーグ戦 豊島将之名人 vs 藤井聡太七段
放送日時:2019年10月7日(月) 9:58~、13:30~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物