落語が題材の人気漫画がアニメ化や実写ドラマ化されたり、落語家がドラマや映画、バラエティー番組に出演したり、人気落語家の独演会に若い女性ファンが殺到するなど、落語が高い注目を集めている。そんな中、家に居ながら寄席を粋にたしなめる「東陽町演芸場 produced by 寄席チャンネル」が6月8日よりBSスカパー!で放送されている。今回、番組に出演する、柳家さん喬、柳家喬太郎、柳家花緑に質問を送り、回答をいただいた。
■柳家さん喬
――落語家として最も大切にしていることは何ですか?
「常にお客さまと同じ絵を描き、その噺を共有できたらと思います」
――どんな噺が一番好きですか?また、好きな噺と得意な噺は同じですか?
「得意な噺はなかなかありませんが、皆さまが聞きたいと仰ってくださる噺が好きな噺かもしれません」
――落語界は今後どのように変化していくと思いますか?
「多くの若い噺家がどんどん育っております。その噺家たちが根を張っていてくれています。そんな若い噺家が良い世界を残してくれると信じています」
――番組をご覧の方にメッセージをお願いします。
「笑ったり、うれしくて涙を流してくださったり、そんなふうに落語を聞いてくださって、ひと時でも、ご一緒に過ごしていただけたら何よりと思います。さん喬一門よろしくお願い申し上げます」
■柳家喬太郎
――落語家として最も大切にしていることは何ですか?
「何でしょう...?気持ちの余裕なく過ごしているので、すみません、自分でもよく分かりません」
――どんな噺が一番好きですか?また、好きな噺と得意な噺は同じですか?
「他愛のない噺が好きです。得意な噺はまだありません」
――落語界は今後どのように変化していくと思いますか?
「なんとかなるんじゃないでしょうか」
――番組をご覧の方にメッセージをお願いします。
「コロナ禍でものんびり過ごしている一門の落語を、のんびり、ぼんやりお楽しみください」
■柳家花緑
――落語家として最も大切にしていることは何ですか?
「素直に丁寧にしゃべること。ひと高座ごとに自分の集大成だと思います。だから反省しっぱなしです」
――どんな噺が一番好きですか?また、好きな噺と得意な噺は同じですか?
「一番好きという概念を持っていません。たくさんの噺のいい部分を見付けて演じています。時にその部分を誇張したり、膨らましたりして自分の落語にしております。得意という概念も持たないように生きてきたので、得意な噺はありません。好きな噺はたくさんあります」
――落語界は今後どのように変化していくと思いますか?
「やはりライブ配信は今後増えていくでしょう。この番組もそうですし、自分も配信のライブを増やして行こうと思います。それをやることによって、今後どうなっていくのかを見守っていきたいと思います」
――番組をご覧の方にメッセージをお願いします。
「弟子は私にとって子供です。だからあんまり褒めませんが、それぞれの個性をお楽しみいただけたらと思います。芸は日々変わっていきます。私を含めて完成した芸を持っておりません。"のびしろ一門"と呼んでいただきたい。末長くお付き合いを!」
放送情報
東陽町演芸場 produced by 寄席チャンネル
放送日時:2020年6月12日(金)17:30~
※毎週(月)~(金)17:30
チャンネル:BSスカパー!
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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